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「第19回流れのふしぎ展」実施報告

東洋大学 菊地 謙次

 8月13(火)14日(水)、日本科学未来館にて日本機械学会流体工学部門主催,神奈川工科大学共催「第19回流れのふしぎ展」を開催いたしました。連日の記録的な猛暑に見舞われながらも,2日間で約2000人もの方々の来場がありました。「流れのふしぎから未来がみえてくる」をテーマとして、科学教室、体験型展示,工作教室,ウインドカーコンテストを通して,身の回りの流れに関するふしぎな世界を見て,さわって,遊ぶことで,子供から大人まで「えっ!?」と驚くような発見をして,そのなぞを解き明かそうというものです.最新のAR技術を取り入れ,スタッフTシャツや展示パネルをスマートフォンやタブレットのアプリでスキャンすると,記念撮影や展示物の詳細な説明を楽しむことができ,会場の至る所で携帯電話を片手に解説を聞き入る親御さんの姿がとても印象的でした.予約制の工作教室は満員御礼の賑わいとなり,時間いっぱいまで大盛況のうちに閉展を迎えました.

<科学教室>

  • 図1 研修会の様子
    教員・科学ボランティアのための研修会
    研修会では、小・中・高校教員、科学ボランティア,教職課程学生等を対象とした流れに関わる原理や応用例について,石綿良三教授(神奈川工科大学)を講師として研修会が開かれました.手製の実験教材を参加者自身が作成し,その教材を基にやさしい解説を交えながら,身の回りの流れに関わる現象についてのホントorウソ!?を紹介しました.講義終盤には参加者からの質疑で活発な意見交換が行われておりました.
  • 楽しい流れの実験教室
    野球の変化球の原理を応用した「マグナスパイプ」,風の力を利用して風上に向かって走る「ウインドカー」などのおもちゃを用いた実験教室を開きました.作製したおもちゃは授業後お持ち帰り頂き,ご家庭や学校でも実験できるように参加の思い出をお土産としてプレゼントしました.参加者は小中校生の参加が多く,夏休みの自由研究のヒントになったとの声があったのが印象的でした.

 

<体験型展示>

11種類の空気や水の流れを利用したおもちゃや遊びの展示を,スタンプラリー形式で実施しました.多くの幼児,小中学生やカップルでブースは賑わい,スタッフの説明に熱心に聞き入る親御さんの姿が続いていました.ドライヤーの風でボールをあやつり障害物をクリアしていく「ボールの散歩」,同じくドライヤーの風を利用した「ボールの封じ込め」(図2),ボールの回転を利用して直接ゴールをねらう「コーナーキック」(図3),終端速度と同じ速さで下から気流を吹かし,水滴が空中に浮かんでふしぎな動きをする「雨滴」,カップを回転させてフワッと飛ばす「マグナスカップ」,回転しないようにボールを飛ばしボールの後ろの不規則な渦でボールに変化が起こる「無回転シュート」など,直接触って感じて楽しめる実験体験型ブースとなっています.各ブースには,現象の謎に迫る説明用パネルが用意されており,そのパネルをスマートフォンやタブレットの専用アプリでスキャンすると,詳細な説明を閲覧することが可能な最新のAR技術(提供:サイバネットシステム株式会社)の効果もあり,携帯電話を片手に最新技術を楽しんでおられる方々で大盛況でした.

図2 ボールの封じ込め 図3 コーナーキック

<工作教室>

ストローで吹いてあやつる発泡スチロール製の「雪だるま」など,自分達で作ることのできるおもちゃを製作しました.不思議な動きをする雪だるまの動きについてスタッフが楽しく教えてくれ,例年この工作教室は好評を頂いております.来年度お越しの際には,まずこの工作教室を予約されることをオススメします.

<ウインドカーコンテスト>

会場内にコース長さ:3m,走路内風速:約3m/sの風洞を用意し,その中を参加者が作成してきたウィンドカーで競争し,タイムトライアルと障害物競走のコンテストを開催しました.風のエネルギーで風上に走るウインドカーを競走させ、速度を競うレーシング部門と,坂道と半球状の丘を乗り越えて進むアイデアを競う障害物部門があります.以下の2部門,5クラスに分けて実施しました.

  1. レーシング部門:小学生の部(12組がエントリー),中学生の部(12組がエントリー), 高校生の部(33組がエントリー)
  2. 障害物部門: ジュニアの部(5組がエントリー),高校生・一般の部(15組がエントリー)
図4 レーシング部門 小学生の部 図5 障害物部門 高校生・一般の部
   
図6 レーシング部門小学生の
受賞者の皆さん
図7 レーシング部門中学生の部
受賞者の皆さん
   
図8 レーシング部門高校生の部
受賞者の皆さん
図9 障害物部門ジュニアの部
受賞者の皆さん
   
 
図10 障害物部門高校・一般の部
受賞者の皆さん
 

 

レーシング部門小学生の部では,優勝者は内山玄君(図6),中学生の部では,優勝者は森心星君(図7),高校生の部では,優勝者は佐川貴哉君(図8)で僅差のハイレベルな接戦を勝ち残りました.

障害物部門は上り下りの坂道を進んで半球状の丘を越える往復のコースで,ウインドカーのアイデアを競うものです.難関な競技であるがジュニアの部では,レーシング部門(小学生の部)を征した内山玄君(図9)が日本風力エネルギー学会賞となり、レーシング部門と併せてダブル受賞しました.高校生・一般の部では,相次ぐマシントラブルに見舞われながら見事完走した遠藤祥太さんが日本風力エネルギー学会賞に輝きました. なお,優勝以外にも,レーシング部門においては,準優勝,第3位,特別賞が併せて選出され,障害物部門ではアイデア賞,ユーモア賞,特別賞も選出されました.各受賞に関しては,http://www.kait.jp/nagare/kekka.pdfを参照ください.

<最後に>

開催に際しては,日本機械学会流体工学部門特定事業資金,日本機械学会機械工学振興事業資金,神奈川工科大学からそれぞれ助成金を頂くとともに,多くの機関・団体から後援・協賛を頂きました.また,開催までの準備と会期中の運営に当たっては,大学教員(神奈川工科大学,東洋大学,群馬大学,東京工業大学)の10名,学生(神奈川工科大学,東洋大学,東海大学,関東学院大学)38名,卒業生(神奈川工科大学)11名,一般ボランティア3名,総員62名(図11)の献身的な協力に支えられました.これら,多大なる助成とご協力に深く感謝の意を表します.


図11 流れのふしぎ展スタッフの集合写真

更新日:2012.8.28