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流体力学っておもしろい!− 第10回流れと遊ぶアイデアコンテスト実施報告 −

神奈川工科大学 石綿 良三

<はじめに>

  流れと遊ぶアイデアコンテストは,今年(2004年)第10回の記念大会を迎え,8月21日(土)と22日(日)の2日間に渡って,日本科学未来館で開催された.過去9回は名前のとおりコンテストのみを行ってきたが,今回は体験型展示,工作教室,シンポジウムおよびコンテストを行い,より多くの方々が参加できるものとした.2日間でおよそ4300名の方が参加(体験)され,たいへん盛況であった.


図1 ボールの散歩


図2 コーナーキック

<企画:展示コーナー>

  展示コーナーは,11の体験型展示と3つの工作教室からなり,まず実際に楽しみながら不思議な体験をしてもらい,その上でなぜそうなるのかを考え,担当の学生・委員から解説してもらうというものにした.特に人気があったのは,ボールの散歩(図1,発泡スチロール球をドライヤーで上から風を当ててあやつり,坂や丸太橋のあるコースを進める),コーナーキック(図2,サッカーボールに見立てた発泡スチロール球をけり出す装置を使って回転をかけて直接ゴールをねらう),ロケットシミュレーション(パソコン上で自分でロケットを組み立て,打ち上げのシミュレーションを行う)であった.それ以外のどのコーナーも行列が途切れることはほとんどなく,担当した学生や委員が休憩時間を取れないほどであった.

<企画:シンポジウム>

  シンポジウムでは,「フォークボールはなぜ落ちる」(姫野龍太郎先生,理化学研究所),「流れのふしぎ」(石綿良三,神奈川工科大学),「未来をつくる流体力学」(藤井孝藏先生,JAXA)の3つのテーマで話があった.子供たちが展示コーナーに夢中になっていた関係でシンポジウム参加者は親御さん世代が多かったが,興味深そうに熱心に聞いていただいた.


図3 藤井明人君の作品(ジュニアの部)



図4 小林義行氏の作品(一般の部)

<企画:コンテスト>

  コンテストとしては,まずウインドカー・レーシング部門で,小学生の部20台,中高生の部20台,一般の部20台がそれぞれトーナメントを行った.伯仲したレースが続き,優勝はそれぞれ,小林友梨夏さん(真鍋小学校6年),石塚亘君(土浦工業高校2年),白雅君のグループ(横浜国大)であった.特に,小学生の部では5,6秒台の高記録(風速3m/sで距離3m)が続出し,たいへんな盛り上がりであった.

コンテストのアイデア部門では,記念大会ということでこれまでの受賞作品やアイデアの参加も認め,10回分のグランドチャンピオンを決定することにした.ジュニアの部のグランドチャンピオンは藤井明人君・牧野慎太郎君(図3,土浦工業高校)で第5回アイデア大賞の作品であり,車体後部の翼を上下に振動させながら進むものであった.一般の部のグランドチャンピオンは小林義行さん(図4,高校教員)で,過去2回ウインドシップでアイデア大賞を受賞しているアイデアマンである.今回は猫(だと思う)をモチーフにした作品で,中央に立てた帆で車体全体を左右に揺らし,振り子状の後ろ足で交互に歩くというものであった(こう書いても理解できないでしょうけど,それくらい独創的な作品).

<さいごに>

  大盛況の下,無事に記念大会を終了することができた.来訪者の多くは小中学生連れのご家族であり,次世代を担う子供たちに「流体力学っておもしろい!」と思ってもらえたのであれば幸いである.当日は,記念品として流体工学部門企画の「流れのふしぎ」(講談社ブルーバックス)を配布した.これを通じてさらに流体力学への理解が深まればと願っている.今回は,科学研究費研究成果公開促進費,機械学会機械工学振興事業資金,流体工学部門特定事業資金,神奈川工科大学からそれぞれ補助いただくとともに,日本科学未来館から会場の提供と設営費等の助成・協力をいただいた.また,多くの機関・団体から後援・協賛をいただいた.準備と会期中の運営に当たっては委員と学生スタッフ約50名の献身的な協力に支えられた.末筆ながら,これらの助成,ご協力に深く感謝の意を表します.

更新日:2004.12.28