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No.09-153 講習会 CFDの基礎とノウハウ~より良い解を得るために~

(流体工学部門企画)

開催日
2010年1月12日(火)

会 場
日本機械学会 会議室
[東京都新宿区信濃町35番地,信濃町煉瓦館5階
電話 (03) 5360-3500/JR中央・総武線「信濃町駅」下車,徒歩1分
http://www.jsme.or.jp/gakkai.htm]

趣 旨
商用コードの台頭に例を見るように,CFDは設計や予備試験のツールとして有効に用いられるようになっています.このような状況にも関わらず,CFDには普遍的な手法が確立しておらず,様々な離散化法・スキーム・物理モデルの中から,着目している現象に対する適切な選択が必要です.ところが,一般ユーザにとってこの選択は非常に困難であり,商用コードを用いて信頼性の高い解を得るには委託に頼らざるをえない現状を招いているのではないでしょうか.さらに,研究者ですら応用分野への適用において,所有しているソフトウェア資産等に縛られて常に適切な選択をしているとは限りません.本講習会は代表的な計算手法の適合性を簡潔に説明することによって,計算対象に適した手法の選択に指針を与えるものです.同タイトルの講習会はこれまで2008年1月(東京)及び2009年1月(大阪)で開催され,それぞれ多数の方にご参加頂きました.今後,本講習会をシリーズ化することにより,商用コードをすでに導入されている方,これから導入を考えている方,また,CFDコードの作成に取り組む研究者・学生に対して,随時,有用な知識・ノウハウを供給していきたいと考えております.

プログラム

9:20~9:30 挨拶・諸説明
深潟康二(慶應義塾大学)
9:30~11:00

「CFDの実際」
金 哲晃(ソフトウェアクレイドル)
商用コードの現状や,一般的に用いられる離散化法である有限体積法の基本的な考え方や解析アルゴリズムについて紹介する.さらに,有限体積法を用いた商用コードには構造格子系と非構造格子系が存在するが,その特徴と違い,選択基準について事例を通して説明する.最後に商用コードが有効に使われた解析事例をいくつか紹介する予定である.

11:10~12:40

「離散化手法と数値計算法の選択」
梶島岳夫(大阪大学)
CFDには様々な離散化手法や数値計算法が取り入れられている.残念ながら現状では決定版はなく,解析対象に応じて使い分けざるを得ない.本講では,計算効率,解像度,精度,保存性,信頼性など,利用者にとって重要ないくつかの視点から,代表的な解法を説明する.

13:40~15:10

「物理モデルの基礎と選択法」
山本 誠(東京理科大学)
乱流等の2次的な現象を含む流れの解析において,厳密な方程式を直接解くことは実用性に乏しい.従って,これらの影響を簡便に表現するための物理モデルを計算に導入するのが一般的である.本講義では各種物理モデルの,流れ場に対する予測性能の差異や計算コストについて説明する.

15:20~16:50

「CFD:課題克服とその新しい時代に向けて」
藤井孝藏(宇宙航空研究開発機構)

今や,CFDは研究現場でも産業現場でも手軽に利用できる道具になった.一方で,計算手法など要素技術の習得が忘れ去られ,その将来に危惧を抱く人も多い.こういった課題克服の考え方をまず共有したい.一方,CFDは,単なる実験の代替やデータ提供の道具ではない.さらに一段優れたポテンシャルを有する技術であり,今が新しい動きの胎動を感じる面白い時期である.講習会のまとめとして,新たな展開を踏まえた今後の CFD 利用をみなさんと一緒に考えたい.
16:50~17:20 「質問コーナー」

定 員
60名程度.申込み先着順により定員になり次第締め切ります.

聴講料

会員15 000円,会員外25 000円,学生員/大学院生の会員(准員/正員)* 5 000円,一般学生8 000円
いずれも教材1冊分の代金を含みます.開催日の10日前までに聴講料が着金するようにお申し込み下さい.以降は定員に余裕がある場合当日受付をいたします〔*流体工学部門企画講習会では大学院生の会員(准員/正員)は,お申し出により学生員の聴講料で参加できます〕.なお,ご入金後は取り消しのお申し込みがありましても聴講料は返金できませんのでご注意願います.
また,1月19日のNo.09-154講習会「実験流体力学~乱流場の計測・実験の手法~」に併せてご参加される場合には,専用申込書で申し込まれた場合に限り,セット割引(各講習会で2 000円づつ割引)を致します.

教 材
教材のみ希望の場合は,Web(http://www.jsme.or.jp/kousyu2.htm)からお申し込み下さい.1冊につき,会員3 000円,会員外4 000円にて頒布いたします.(教材は終了後には販売しません.)

申込方法
部門HPのhttp://www.jsme-fed.org/events/form/09-153-4.docから専用申込書をダウンロードし,必要事項を記入の上,流体工学部門事務担当 曽根原雅代(E-mail:sonehara@jsme.or.jp)までお申込み下さい.折り返し請求書をご案内いたします.

〔担当職員 曽根原雅代〕

更新日:2009.11.24