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講習会「流体力学基礎講座」の実施報告

理化学研究所 伊藤嘉晃

2003年9月11日(木),12日(金) に工学院大学新宿キャンパス0611室で, 「流体力学基礎講座」が開催されました(http://www.jsme.or.jp/0309110s.htm,写真1).

受講者数は46人で,内訳は社会人14名(会員8名),学生32名でした.講義は,2日間に渡って神奈川工科大学の石綿良三先生に担当していただきました(写真2).

写真1: 講習会風景 写真2: 講義中の石綿先生

授業内容は下記に示されたように,

第1日目(9月11日(木))
  9.30〜10.50 流体力学概説(構成,分類,重要な物理量の定義)
  11.00〜12.20 静止流体の力学(圧力,面に働く力)
  13.20〜13.35 質問コーナー
  13.40〜15.00 ベルヌーイの定理
  15.10〜16.30 運動量法則・角運動量法則
  16.40〜17.00 演習および質問コーナー

第2日目(9月12日(金))
  9.30〜10.00 質問(前日に書いてもらう)と回答・演習解答
  10.10〜11.10 管内の流れ(管路系の損失,層流・乱流)
  11.20〜12.20 物体まわりの流れ(抗力・揚力)
  13.20〜13.35 質問コーナー
  13.40〜14.40 運動方程式(ナビエストークスの式)
  14.50〜15.50 せん断流・境界層
  16.00〜17.00 演習および質問コーナー・演習解答

実践的で我々が出会う流体現象に即した内容を習得できるようになっています.従来は教科書の挿し絵で説明されるような概念を,先生自作のアニメーション(写真3)で示すことにより,非常に分かりやすくなっていました.また,授業の随所に受講者に考えさせるよな問題が出題されました.その際,受講者一人ひとりに実験道具(紙コップとストローなど)を配られ,試行錯誤しながら流れを考える工夫がなされていました(写真4).また,受講者には質問用紙が配付され,一日目の授業でわからなかった事項を記入してもらい,きめ細かく教えられるような配慮がなされました.

 写真3: 流体の変形と回転を説明するアニメーション 写真4: 流体実験中の石綿先生


最終日の講義終了後に実施したアンケート(31名分回収)では以下のような結果が得られました.

●参加費用についてはどのようにお感じですか,という質問に対し,
高い(3名) やや高い(8名) 妥当(18名) 多少安い(1名) 安い(1名)
のように,やや高いと感じる人が多かったものの,
●使用テキストについてはどのようにお感じですか,という質問に対し,
良い(4名) 概ね良い(11名) 普通(14名)若干悪い(2名) 悪い(0名)
と評価は高く,また,
●本講習会に関する全体的な理解度に関して,
かなり理解した(4名) 概ね理解した(24名) 余り理解できなかった(2名) 殆ど理解できなかった(0名) (1名回答なし)
と概ね有益であり,
●本講習会に関する全体的な満足度に関して,
非常に満足(6名)概ね満足(16名) 普通(7名) 多少不満(1名) 不満(0名) (1名回答なし)
と,参加者にとって充実した講習会であったと思われます.

今回の講習会は,機械系学科の学生の参加者が非常に多く復習も兼ねた基礎がためという色彩が強かったように感じます.本講習会は,今まで流体力学を習ったことのない人が身近な流体現象を考えるための最初の一歩にもなるように思います.今後,本講習会を機械学会員以外にも幅広く多くの方に参加していただき, 流体力学に興味を持つ人が増えることを願ってやみません.

更新日:2003.10.23