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講習会「実践CIP法 −基礎から応用まで−」の実施報告

(流体工学部門・計算力学部門 合同企画)

東京工業大学 青木尊之

 2004 年 10 月 5 日(火)に東京工業大学・国際交流会館・多目的ホールにて「実践 CIP 法 −基礎から応用まで−」 ( http://www.sim.gsic.titech.ac.jp/CIP/ ) 講習会が開催されました.あいにくの雨にも関わらず 103 名もの受講者が集まり, CIP 法への関心の高さを再認識しました.

  講義内容は以下の通りです.

題目・講師    
9:15〜10:30  「CIP法の概要と最前線」 矢部 孝(東京工業大学)
10:30〜11:30  「CIP補間を使った高精度計算」 青木尊之(東京工業大学)
11:30〜12:45  「CIP有限体積法」 肖 鋒 (東京工業大学)
14:15〜15:30  「自由表面流れのCIP法による解法」 姫野武洋(東京大学)
15:30〜16:30  「CIP法による原子過程
   (シュレディンガー方程式)の解法」
内海隆行(日本原子力研究所)
16:30〜17:30  「CIP法による電磁気・電磁流体の計算」 尾形陽一(東京工業大学)

午前中は概論・トピックスと基礎的な内容の講義が組まれ,午後は応用的な内容が中心でした.森北出版の書籍「 CIP 法」をメインのテキストとしましたが,それぞれの講師によるオリジナルの副教材( 258 ページ)も用意されました.さらに実習を目的として,それぞれの講義内容に即したソースプログラムも準備され,予め受講者にホームページからダウンロードしてもらう形で配布しました.プログラミング環境はフリーの Cygwin で統一しました.

 

矢部先生の講義は CIP 法の基礎から最近の発展であるソロバン格子の話まで深く広い内容でした.また本や論文には書いていない CIP 法のプログラミング上のノウハウのお話もあり,受講者に喜ばれました.青木の局所補間微分オペレータ法の講義は, Cygwin を起動させ講義の進行に合わせてサンプル・プログラムをその場で実行するため,内容が理解しやすいとの評判を受けました.肖先生の CIP 有限体積法は CIP 法を使った保存形スキームの内容の講義でした.姫野先生の講義は自由表面を含む流れの計算を詳細に解説し,受講者から熱心な質問が寄せられました.  


矢部先生の講義


姫野先生の講義

内海先生の講義は, CIP 法に基づいた(真の)有限要素法の話であり,内容は学術的で難しそうだけれど,良い講義という印象を多くの受講者が受けたようです.


内海先生の講義

最後の尾形先生には電磁波および電磁流体問題へ CIP 法を適用する話しをしていただき,電磁波伝播のサンプル・プログラムを実行させながらの講義でした. FDTD 法を使っている受講者から熱心な質問が相次ぎました.


尾形先生の講義

予定よりも 15 分程度のオーバーで講習会の全スケジュールを終了しました.余りに多くの内容を一気に詰め込まれ,受講者が疲れきった様子と満足感とで複雑な表情をしているように見えたのは私だけでしょうか.

 当初は定員 60 名で案内を出しましたが会場の許容量限界まで受け付けてしまったため,会場がとても窮屈になってしまいました.受講者から不満の声も頂きましたが,定員を超えてから申し込まれた熱心な受講希望者を断るのも残酷であり,苦渋の決断でした.

受講者の皆様にご協力いただいた本講習会に関するアンケート( 57名回収)の集計結果を以下に記します.

1. 参加者ご自身について
  企業の研究開発: 25名,企業の設計業務・2名,企業の営業業務1名,
国公立研究機関: 7名,大学の教員・8名,学生:11名,その他3名
2. 参加の動機
  CIP法について学習するきっかけとされる方,CIPプログラム開発中の方,CIPのサンプル・プログラムの入手が目的の方,CIP方の可能性を知りたかった方,等様々でした.
3. 参加のきっかけ
  機械学会誌の会告原稿: 17名,機械学会のWebページ:12名,
上司,先生,知人の紹介: 14名,メーリングリスト:13名,その他:1名
4. 参加費用について
  高い: 3名,やや高い12名,妥当:36名,多少安い:1名,安い:5名
5. 使用テキスト
  良い: 22名,概ね良い:24名,普通:7名,若干悪い:4名,悪い:0名
6. サンプル・ソースプログラムの配布について
  ソースプログラムを使った実習の時間が少ないと言うコメントもありましたが,具体的に内容を理解できる,役に立つなど,概ね大変良いという評価でした.
7. 理解度
  かなり理解した: 1名,概ね理解した:26名,あまり理解できなかった:26名,
殆ど理解できなかった: 2名,無回答:2名
8. 満足度
  非常に満足: 11名,概ね満足:29名,普通:9名,多少不満:6名,不満:2名
9. その他
  様々なコメントをいただきました.
一日の講習会にしては講習内容が多すぎたこと,内容が少し難しかったことなどが理解度に対する回答から読み取れます.今後の講習会WGの活動に反映してまいります.

  最後に,本講習会に参加して下さった受講者の方々,お忙しい中講演をお引き受け下さった講師の方々,機器展示にご協力下さった各社に厚く御礼申し上げます.

更新日:2004.10.26