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No.16-147 「流体とインフォマティクス〜最適化,統計データ分析で見えてくる新しい世界〜」報告書

2017年1月5日
(株)日立製作所 杉井 泰介

■概要

開催日時: 2016年12月22日(木) 9:30 〜 16:50
会 場: 東京大学生産技術研究所 S棟プレゼンテーションルーム
(〒153-8505 東京都目黒区駒場4−6−1)
参加者: 定員50名,申込50名(委員を含まず。参加47名,欠席3名)
講 師: 東北大学 大林 茂教授,統計数理研究所 中野 慎也准教授,東北大学 下山 幸治准教授,株式会社 荏原製作所 関野 夕美子様,ダイキン工業株式会社 片山 達也様
ホームページ: http://www.jsme-fed.org/events/2016/16-147.html
収支: (12/27時点,見込み)
収入1,327,680,支出340,614,収支差987,066

■アンケート結果
(1)参加者自身について

  • ご専門
    自動車部品の空力設計,建築環境工学,高速炉プラントの熱流動解析,自動車部品の技術開発,気液2相流,圧縮性流,CFD,自動車の自動変速機開発,ガソリン計量機用コンポーネント機器の開発,鉄道の空気力学,送風機の空力設計,蒸気タービン設計,OpenFOAMを用いた流体解析,自動車部品の性能設計,ポンプ・ファン等の水力・空力設計,電子機器の設計・開発・評価,自動車部品の流体解析,解析技術の開発,商用汎用流体ソフトウエアの技術サポート・開発,エンジン燃焼シミュレーション,熱流体解析,CAE,統計学,自動車の油圧回路設計,流体力学(CFD),化学プロセスの数値解析,流体解析,AWS上でのシステム構築(AWS:amazon web service),冷凍サイクルのシステム設計,油圧機器(ギア,ポンプ,バルブ)の設計開発,計算力学,多目的最適化,焼却プラントの設計開発,伝熱,塑性加工,油空圧機械シミュレーション,製造装置の設計支援,船舶CFO,流体(水,風)の実験と計算

【委員コメント】

  • 年齢は,30代が中心で,20~40代で9割近くを占める。
  • 昨年度(シミュレーションのV&VとCFDベンチマーク動向)が20代16%,30代35%,40台35%であったことを考えると,若干ではあるが,比較的若い方に参加頂けたようである。今回の内容がインフォマティクスであり,新しいトピックスであることが影響している可能性がある。
  • 企業の方が多く,9割を占める。企業における本分野の注目度が高いことが伺える。
  • 専門は,電気,自動車,ソフト,流体機器と多岐にわたっている。特に,OpenFOAMやAWSに関わる方がいらっしゃるのは,今回,解析よりの内容であったためであると思われる。

(2)参加の動機

  • 最適化手法に興味があったため
  • 最適化手法をどのように業務に生かせるかを知りたかった
  • CFDの結果を設計にうまく取り入れる手法を学びたかったため
  • 設計業務において流体力学の基礎知識が必要となったため
  • 流体シミュレーション活用,設計展開,精度向上の情報収集
  • データ同化,不確かさのシミュレーション
  • 最適化,データ同化等の調査,学習
  • データマイニング応用の技術の動向と隆盛,今後の課題を確認するため
  • 解析業務において有益な情報を得られそうだったため
  • 最新の情報収集
  • 情報収集
  • 解析コードのV&V,UQを進めるための勉強として
  • 最適化やタンク的計算が業務に応用できないか検討中のため
  • 最適化技術の調査のため
  • AWS上でCAEを使用するお客様が増えており,情報収集するため
  • 流体解析業務でデータ解析のコラボに興味があるため
  • 流体解析のソリューション展開のヒントを求めたいと考えたため
  • この分野に興味があるため
  • インフォマティクスの工学への活用現況を把握するため
  • 不確定性の知識が必要となるため
  • 流体・最適化の最新情報
  • 流体力学の知識が必要なため
  • データの活用法調査のため
  • 最適化の導入を検討中
  • 解析業務において最適化の知識を深めたいため
  • データ同化の考え方を勉強する必要があったため
  • 自社ソフトウエアの機能充実に向けた情報収集
  • パラメータ最適化など多くの情報が入手できるようになった。それらを設計に有効活用していきたいため
  • 今後の設計に生かせるか知りたかったため
  • 技術調査
  • 研究動向の調査と学習
  • 設計業務において,数値流体力学の最新情報が必要になったため
  • 流体に関する設計探査の基礎知識が必要となったため
  • シミュレーションによる最適化設計が多用されるようになってきており,その知識を得るため
  • 設計に有効な指標の選択手法を知りたいと思ったから

【委員コメント】

  • これから最適化や情報学的な手法を取り入れたい,という方が多い。情報収集,社内試行の段階であると考えられる。
  • 一方,ソフトベンダーの方など,本テーマの内容を「使う」側ではなく,「提供する」側の方もいらっしゃるようである。

(3)参加のきっかけ

【委員コメント】

  • ほとんどの方は,機械学会のweb,紹介,メーリングリストである。
  • メーリングリストよりもwebで見た方が多いという点から,定期的にイベントをチェックされている方がいるようである。

(4)参加費用

【委員コメント】

  • 「妥当」と言う方が6割を占めるが,「安い」「多少安い」は回答なし,「高い」「やや高い」が4割を占める。したがって,参加者はやや割高感を感じている。収支に余裕があれば,参加費用の減額を検討してもよいと思われる。また,満足度を高めることで相対的に割安に感じてもらえるように努力する必要がある。

(5)使用テキスト

理由

  • 良い:webにアップされるので。印刷可だとなおよい,ダウンロードできるのが良い,詳細に記されている,講習会後の復習で,知岸の定着が可能,今後の学習のきっかけになる
  • 概ね良い:講習内容が反映されている,量が適切,概ね講演内容をカバーしている
  • 普通:世間相場と比較して判断,スライドページをもう少し大きく印刷してほしい,文字が少し小さい,サンプルプログラムがあれば「良い」としたい
  • 若干悪い:スライドとほとんど対応していない講演があったが,使いにくい,少し小さい,資料によってはカラーでないと分かりづらい箇所がある,資料によってはカラー化した方が分かりやすい,文字が読めない,ちょっと内容がうすい
  • 悪い:モニタに移したスライドを全て入れてほしい

【委員コメント】

  • 概ね肯定的な回答が得られたが,2割の方から「悪い」「若干悪い」とご意見頂いている。
  • 否定的な意見としては,文字が小さい,見にくい等が多い。現状では,A4にスライド6枚印刷であるが,これを4枚印刷あるいは2枚印刷にできないでしょうか?また,カラーの図も増えてきているので,カラー化,一部カラー化は検討できないでしょうか?

(6)理解度

【委員コメント】

  • 「概ね理解した」が多数であるが,「殆ど理解できなかった」「余り理解できなかった」という方が3割弱いらっしゃった。これは,比較的新しい分野であることや,内容が多岐に渡っていたことが影響していると考えられる。また,欄外コメントからは,特にデータ同化の講義が難しかったことがうかがえた。

(7)満足度

【委員コメント】

  • 「普通」以上で95%となり,概ね満足頂けたようである。
  • 一方,昨年のトピックス講習会では,「非常に満足」「概ね満足」で8割程度であったが,今回(7割弱)はそれよりは低くなった。ただし,15年度に実施した他の講習会(手元に資料がある2件)では,「非常に満足」「概ね満足」で7割弱〜8割程度となっており,それを考慮すると従来から大きな差は無いと考えられる。
  • 「不満」「多少不満」が1名ずついらっしゃった。この2名とも,理解度は「殆ど理解できなかった」と回答されており,内1名は基礎的な内容を求めるコメントもされていた。したがって,理解できなかったことが,満足度が低い一要因であると推察される。

(8)興味を持った講師

【委員コメント】

  • 大林先生が大多数を占めた。また,下山先生の不確かさ評価も注目度が高い。関野様は,企業における応用例に興味を持たれたようである。片山様は,特にソフトベンダーの方が興味を持たれていた。中野先生はデータ同化を取り入れたい方から注目されていた。

(9)今後,トピックス講習会においてどのような内容を聴講したいか

  • UQを含めたV&Vの手法と具体的な事例について
  • 多くの事例を含む内容(理論<事例)
  • 若手向けの基礎的内容
  • OpenFOAM, 化学工学とCAE
  • インフォマティクスについて,また時間をおいて開催してほしい
  • プラントモデル(制御用)に関する講義
  • 具体例をもとに多目的解を見つける実践練習(Pytonを用いて)
  • 流体機械トラブルと現象解明,対策
  • 流体だけでなく,製品の生産プロセス(プレス,溶接)まで含んだ製品のすべてのプロセスの最適化などの事例の講習会
  • 今回の講習会は自分の目的と一致していた
  • 機械工学へのデータ同化の応用は,これからの印象を受けたので,応用のヒントになる提案など。(最適化(MC)に使えれば面白いと思う)
  • ビッグデータアナリシスと工学分野への適用
  • 機械学習
  • ベイズ推定
  • AI,ディープラーニング
  • ノンパラメトリック最適化や逆解法を使った設計技術
  • 復号領域における最適化について
  • マルチフィジックス

【委員コメント】

  • 今回の講習に関連した内容を継続して要望する方が多い。(最適化,機械学習,ベイズ推定,AI,ディープラーニング)
  • 特に,実例や実践的な内容に対する要望が多い。
  • 今回の内容の基礎的な部分をやってほしいという方と,それとは逆にさらに進んだ内容をやってほしいという方がいらっしゃる。

(10)その他ご意見

  • 流体騒音,熱音響,流体・構造・音響連成,生産プロセスのシミュレーション
  • 若手技術者向けのやさしい内容の基礎講習
  • マイクの音量が小さすぎました
  • 統合シミュレーション
  • 流体騒音と最適化
  • 誤差解析(不確かさ),空間誤差(工作機械など)の考え方
  • 空調の音がうるさかった
  • 少し空調が暑かった
  • 今回の内容の発展形
  • フリーソフトウエアによる事例
  • OpenFOAMの勉強会(フリーソフトで誰でもインストールできるが,使い方が難しいため他の企業,機関でどのように使っているか気になる)
  • 複雑かつ大規模化する問題を,計算機を使っていかにして解くか?技術検討とビジネス検討の融合。
  • 不確かさの定量評価で挙げられた過学習の問題はカーネル回帰で解決済みではないでしょうか?またsampling点の絞り込みはRVMでも出来るように思います。提案内容の優位性がよく分かりませんでした。

【委員コメント】

  • 基礎的な内容や事例を求める方と,発展形を求める方がいらっしゃった。初学者と,すでに活用されている方が混在していたと思われる。
  • 空調に関する要望(暑い,うるさい)が2件,マイク音量に関する要望(音が小さい)が1件あった。これは司会である杉井の至らぬところであった。後で思ったことであるが,使用した会場は広く,打ちはなしに近い内装であるため,温度管理が難しいかもしれない(足元は比較的寒く,上の方が暖かい)。確かに空調の音は大きかったが,マイクの音量を上げるべきであった。

■まとめ

  • 内容に関しては概ね満足頂けたようである。
  • 配布テキストに関して,2割の方から「悪い」「若干悪い」とご意見頂いている。理由は,文字が小さい,見にくい等。現状では,A4にスライド6枚印刷であるが,これを4枚印刷あるいは2枚印刷にできないでしょうか?また,カラーの図も増えてきているので,カラー化,一部カラー化は検討できないでしょうか?
  • 定員50名が集まったことや,アンケートの内容から,本分野への注目の高さがうかがえる。
  • 同様の内容で,さらなる講習を望む声があった(最適化,機械学習,ベイズ推定,AI,ディープラーニングなど)。ただし,今回は初学者とベテランが混在した可能性がある。今後,もし開催する場合は,「〜の基礎」,「〜応用編」,「実例で学ぶ〜」など,コンセプトを明確にすると良いと思われる。
更新日:2017.4.12