パラシュート
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- パラシュートは空気抵抗を大きくして落下速度を小さくするためのものです。それを確かめてみましょう。
- 実験ではビニールシートを一辺40cmの六角形に切り、それぞれの頂点に50cmの糸を結びました。
- 高さ20.4mのところからテニスボールを落下させました。地面に落ちるまでの時間を測ってみると約2.0秒で、空気抵抗を無視した場合の落下時間(2.04秒)とほぼ一致しました。
- パラシュートをつけて落下させると落下速度は遅くなり約9.7秒となりました。
- 落下しはじめは加速しますが、空気抵抗の影響を受けて途中からはほぼ一定の速度で落下していきます。この状態のとき、空気抵抗が重力とつりあい終端速度に到達していると考えられます。
- 終端速度は、物体の大きさ(この実験ではパラシュートの面積)、形、物体の質量(軽いものほど終端速度は小さい)などによって変わります。ただし、落とす高さには関係しないので、どんなに上空から落下させても一定の速度(終端速度)を超えることはありません。たとえば、高度500mからでも3000mからでも終端速度は同じになります。 ・パラシュートを使う目的は落下速度を小さくすることですが、一定の速度(終端速度)を超えないことに重要な意味があるのです。
【キーワード】 | 空気抵抗、終端速度 |
【関連項目】 | 雨滴、重い球と軽い球、大きい球と小さい球 |
【参考】 | 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P78-79 |
更新日:2013.10.1