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マグナスパイプ

まずは見てみよう!

どんな実験?

実験手順と種あかし

  • 「マグナスパイプ」はマグナスカップをヒントに藤田正実先生(海上保安大学校)が考案されたものです。藤田先生によるオリジナルの名前は「マグヌスパイプ」ですが、ここではマグナスパイプと呼ぶことにしました(理学系ではマグヌス、工学系ではマグナスと呼ぶことが多い)。
  • 物体を流れの中で回転させるときにはたらく揚力を利用したものです。
  • 図のように回転させて飛ばすと、パイプの下側では回転方向が流れと逆方向なので流速が遅くなり、圧力は大きくなります。一方、上側では回転方向が流れと同方向で流速が速くなり、圧力は小さくなります。上下の圧力差から上向きの揚力がはたらき、フワッと飛びます。
  • このように流れの中で回転している物体に揚力が発生する作用を「マグナス効果」といいます。
  • マグナスカップに比べて、軽い、小さい、端板により揚力がより大きくなるなどの点が進化しています。そのため、空中で一回転するなどふしぎな飛び方をします。揚力は飛行方向に直角な方向にはたらきますので、回転が速い場合はループを描くこともあります。
  • 作り方の詳細は添付資料を参考にしてください。

【キーワード】 マグナス効果、ベルヌーイの定理
【関連項目】 マグナスカップ
【参考】

藤田正実「材料と作り方」(添付資料
藤田正実、河村望、坂本卓也、岡田恵子「自転するパイプの飛行におけるマグヌス効果」物理教育、第60巻、第3号(2012)、p.173-178.
日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P170-173.

石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P196-197 および P90-95.

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更新日:2013.8.1