第82期 部門長からのメッセージ
第82期 流体工学部門長 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 宇宙輸送工学研究系 藤井 孝藏 |
< EvolutionからRevolutionへ >
この度,第81期速水部門長の後を受けて,第82期(2004年度)部門長を仰せつかりましたJAXA/ISASの藤井です.流体工学部門は機械学会の中でも部門制発足以来の基幹的部門であり,現在でも最大登録人数を持つことを思いますと大きな責任を感じますが,幸い経験豊富な方々が部門内各種委員会などにおられますので,まずは難しく考えず,流体工学に関連する研究者・技術者のみなさまに少しでも有意義な部門活動を推進していきたいと考えております.1年間よろしくお願い申し上げます.
ところで,ホームページ上で部門長挨拶をお伝えするようになって早3年目になります.これを読まれているということはすでにご覧頂いているわけですから実感していただけると思いますが,一昨年,第80期辻部門長が部門ホームページの充実に着手され,81期に速水部門長が拡充された結果,現在部門のホームページは大変立派で有意義なものとなってきました.ひとえにご尽力いただいた方々,とりわけ広報委員会のみなさんの努力の賜です.
この例に代表されるように,ここ数年の間に部門運営にも少しずつ変化の兆しが出てきました.しかしながら,多くの委員会は毎年起こるルーチン的な仕事を,「これは一体どうしたんだっけ?」と過去を思い出しながら1年を乗り切っているのが現状です.学会活動は本来,研究者・技術者の方にとってボランティア的なものですから,個別課題など効率的に処理したとしても降りかかってくる諸事をこなすのが精一杯です.今期はまず各委員会で毎年起こる作業を整理し,いつ頃何をすべきか,どのように処理するのかを記述したマイルストーンを予め作ることで定常業務の効率化を目指します.いろんな学会の理事会や組織上の会議を見ていても,みな目先の処理だけが議事であり,長期的な展望や課題の議論はせいぜい懇親会の場で話題になり,そしてそのまま立ち消えとなることが多いようです.こういった風潮を打破し,少しでも部門運営等に関して議論する時間をとりたいと考えています.
インターネットや電子メールを通じていつでもどんな情報も手に入れることができる時代となって,そもそも学会・部門なるものの役割は昔と同じでよいのでしょうか?今の時代にあった学会・部門の役割はどんなものなのでしょうか?タイトルのEvolutionはこれまでの部門活動を進化・発展させる努力をここ数年やってきたことを意味し,Revolutionは目的から見直してみようということを意味してつけたものです.限られた時間ですので,具体策まで踏み込むのは難しいと思いますが,年度の終わりまでに何らかまとまった意見を作ることができればと考えております.
昨年は,7月の 日米流体工学部門会議(ハワイ)という大きなイベントがありましたが,今年は例年のパターンに戻り,9月札幌での年次大会,11月北九州での部門講演会が部門活動の主体となります.加えて,熱工学部門と共同で行う3月の日韓の熱流体会議,さらにいくつかの国際ワークショップも企画されていますので,部門関連のみなさまの積極的な参加をお願い申し上げます.各委員会の活動についてはそれぞれの委員会のページがありますのでそちらを参照ください.委員長・幹事一覧も同様にホームページ上で確認できます.何かの折りにご利用ください.
まとまりのないご挨拶になりましたが,これをもって就任のご挨拶とさせていただきます. 1年間,皆様のご支援,ご協力をよろしくお願い申し上げます.
機械学会第82期流体工学部門部門長 藤井 孝藏