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2002年度(第80期)各委員会からの報告:部門総括

部門長:辻 裕

 流体工学部門の実質的な報告は各委員会からなされるので,部門総括としては1年間部門長を務めた個人的な感想を述べたいと思います.79期の副部門長から80期の部門長への就任は通例のプロセスですが,自分の中ではある種の決断に迫られて就任したという事情があります.実は79期は機械学会の編修理事の1期目も務めていました.理事の任期は2年であるので,普通ならば80期も理事を務めるはずでした.しかし理事と部門長は兼ねることができないという規則が79期の理事会で始めて作られ,理事を続けるか,部門長を務めるかどちらか1つを選択することとなりました.ようやく編修理事の仕事にも慣れた頃でした.しかし,もし理事続投を選択すると,部門において次期部門長の選挙を急遽行わなければなりません.選挙のやり直しの手間を考えると部門長を選択することが他への影響が最も少ないという判断で就任することにしました.理事と部門長を比べたら,部門長の方がはるかに大変であると聞いていたので,複雑な気持ちでお引き受けしたことが思い出されます.この1年間は予想通り大変な面もありましたが,楽しい面も多々ありました.先ず,理事の時に比べるとはるかに多くの方々と知り合いになることができました.理事会を取締役会議に例えるなら,部門は現場に直結しています.生の声がびしびし聞こえます.

 80期を迎えるに当たって部門の最優先課題としたことは広報委員会が担当する部門のホームページの更新と充実でした.広報委員会には当初考えていたペースよりもずっと早いペースでこの課題に取り組んでいただきました.79期は,ニュースレター印刷の廃止などに踏み切り,ホームページの過渡期とも言える時期でした.以前に比べると情報量はかなり増えたはずですが,まだ十分とは言えません.81期にさらなる充実を託したいと思います.

  80期では,広報委員会以外の委員会はある意味ではルーチン的な仕事が多かったと思います.つまりやるべきことが大体決まっています.部門活性化のためには何か新規の工夫がもっとあってもよかったのではないかと思わないわけではありません.しかし実働しない者が無責任にこの種の発言をすることは控えるべきでしょう.というのは,委員長を始め委員の皆さん方の日常が異常と思える程に忙しいからです.学会の仕事は事務局の職員を除くと全てボランテイアです.給料をもらっている勤務先の仕事を優先するのが当然です.その勤務先で委員長を始め委員全員が膨大な仕事を抱えています.忙しさに更に拍車をかけているのは,多くの委員が複数の学会で同様の世話をする羽目に陥っているという現実です.諸外国の研究者とのつきあいにおいていつも感じることですが,彼らは我々日本人に比べて優雅な時間を過ごし,それでいてきちんとした研究成果を残しています.流体工学部門という限られた世界を越えて,日本の学術の将来を憂う1年でもありました.このような厳しい状況にあって,流体工学部門の活動を支えてこられた方々全員には本当に頭がさがる思いです.心より深く感謝申しあげます.ありがとうございました.

更新日:2002.3.31