2012年度(第90期)各委員会からの報告:英文ジャーナル編修委員会年間報告
●委員構成
委員長
安倍 賢一(九州大学)
幹事
山本 誠(東京理科大学)
委員
飯田 明由(豊橋技術科学大学)池川 正人((株)日立製作所)川口 靖夫(東京理科大学)須賀 一彦(大阪府立大学)辻 義之(名古屋大学)坪倉 誠(北海道大学)望月 修(東洋大学)渡邉 聡(九州大学)
第90期英文ジャーナル編修委員会は、学術誌の再編を中心に議論がなされた。委員長・幹事会での議論を以下に記載します。
●第1回委員長・幹事会(2012年5月29日)
部門協議会報告
・ジャーナルの編修の件については,審議が滞っている模様.
●第2回委員長・幹事会(2012年7月19日)
部門協議会の報告事項
学術誌再編の提案
・現在の方針は以下の三つ.
①部門の編集体制を中心に再編.
②現在の英文J.は無理に統合せず,部門の中で統合J.と並行して進める.
③今から5年後の姿を見据えて再編.
●第3回委員長・幹事会(2012年9月11日)
学術誌再編の件
本件の背景について説明がなされたのち,審議が行なわれた.部門が希望すれば部門英文ジャーナルを残すことが可能であるが,再編された統合誌にも部門のカテゴリーが新たに設けられるため,重複してしまう点が指摘された.ただし,部門単独のカテゴリーとなるかどうかは,理事会との交渉次第である.また,今回の理事会の提案にはImpact factorに関する視点が欠如しており,従来の提案内容とは違いが見られること,和文誌の将来展望が不明であることが加藤部門長より指摘された.審議の結果,当面JFSTは維持すること,和文誌の件はこの再編論とは分離してもらいたいこと,ならびに,B1編に対応するカテゴリーを残してもらいたいこと,という3点を本日の懇談会で流体工学部門の意見として述べることにした.
●第4回委員長・幹事会(2012年11月18日)
学術誌再編の件(継続審議)
- 11月15日に英文ジャーナル連絡会があり,安倍編修委員長からその報告があった.
- 来月12月13日に学術誌再編に関する懇談会が計画されている.懇談会では,学会から事前に資料案が出されるので,12月13日の懇談会にて理事会としては合意を取りたい計画であると考えられる.
- 学術誌再編では,和文,英文ジャーナル,英文レビュー,英文速報の4誌に再編を行う計画である.インパクトファクターは統合したBulletinでなく4誌それぞれで獲得を目指す.また,この再編を機会に再録制度は廃止する.現在ある英文ジャーナルは希望すれば継続可能であり,各部門で独自に運営する形になる.
- 2012年9月11日の理事会への提案として,流体工学部門としては再編後も,①部門英文ジャーナルを残すこと,②和文誌の件は今回の再編論とは分離してもらいたいこと,③B1編のカテゴリーを残すこと,について加藤部門長から理事会に意見提案している.
- 安倍編修委員長から,既存の部門英文ジャーナル(JFST)と新しいBulletin内の流体工学関連カテゴリーをともに部門内で編修することは,実質的に投稿本数が有意に増加するとは考えにくいことから今の体制で可能と思われる.しかしこれに和文誌の編修も加わると対応が困難であり,別に和文誌編修委員会を作る必要があるのではないか,との意見があった.
●第5回委員長・幹事会(2012年12月25日)
学会誌再編の件
学術誌再編に関する懇談会(12月13日開催)について,和文誌と英文誌のカテゴリを統一する案が示され,各部門から強い反対もなくこの方向で進むことが決まったことが報告された.部門独自の英文ジャーナルについては本論議の対象外であり,継続して発行することは可能である.関連して,和文誌から英文誌への再録は禁止になるが、部門英文ジャーナルへの再録については現状のルールがあるためまだ何も決まっていない.
流体工学部門には機械学会学術誌Bulletinの和文誌と英文誌,それにJFST(Journal of Fluid Science and Technology)の3誌あり,その住み分けが難しい.学会の学術誌の編集編修権が部門に移譲されることは確実であるので,同じカテゴリに属する英文2誌の編集編修をどのように行うのかなどについて意見交換がなされた.将来的には,全く同一のジャンルをカバーする2つの英文ジャーナルを維持するのは困難であるので,純粋な流体工学をJFSTに集め,それ以外を機械学会の学術誌へ集約するなどの対応が必要であるとの意見がだされた(矢野主査).また,ひとまず2つのジャーナルを維持しつつ,JFSTの発展状況を見ながら,必要であればカテゴリの再編を担当理事や熱工学部門へ申し入れるなどの案も検討された.ただし,学会誌Bulletinの和文誌と英文誌のカテゴリは1対1に対応するため,熱工学部門とカテゴリを統一すると和文誌のB編(現在のB1編に相当するもの)がなくなってしまう.機械学会事務局としては,来年2月に再編準備委員会を立ち上げる予定であるので,スケジュールの都合上1月中には部門としての方針を固めてほしい(滝本さん)とのこと.そこで再度審議を行った結果,部門としては現時点で学会の学術誌のカテゴリーを変更することは申し入れないことにし,当面の間はJFSTとカテゴリB編を残す方向で進めることとなった.
また再編準備委員会立ち上げの前に各部門の代表者を決める必要があるとのことなので,矢野主査にお願いすることになった.
●第6回委員長・幹事会(2012年3月14日)
学術誌の再編について
平成25年3月5日に開催された第1回準備委員会での決定事項が以下のとおり山本和文論文集B編編集委員会副委員長から報告された.全部門が一堂に会して議論をするのは大変であるので,ひとまず幹事会(流体工学部門を含む)を立ち上げて審議を進めることとなった.和文誌のカテゴリーは現在の案で確定となり,英文誌のカテゴリーについては引き続き提案を受け付けるとのこと.また,来年1月の創刊号のエディターも募集中.これに関して,review誌の執筆者候補とその査読者の選任を矢野主査に一任することとなった.新しい英文誌の編集委員会については,現在の英文誌の編集委員にそのままご担当いただき,和文誌については,現在の和文誌B編の編集委員会をそのまま部門付属の委員会とする方向で,山本副委員長に調整いただくこととなった.