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講習会 CFD大学1週間留学コース 忙しい社会人のための「使えるCFD」講座の実施報告

流体工学部門講習会WG

 2003年12月8日(月),15日(月),22日(月),2004年1月15日(木)~16日(金)の計4回5日間にわたって,「CFD大学1週間留学コース」が開催されました.

講習内容および担当講師(敬称略)

● 第一回12月8日(月) 東京大学IML
  イントロダクション,計算格子について 小野謙二(東京大学)
  アプリケーションのインストールと操作説明
フルーエント・アジアパシフィック,ヴァイナス

● 第二回12月15日(月) 東京大学IML
  計算について(格子依存性等) 小野謙二(東京大学)
  CAVIN見学/デモンストレーション

● 第三回12月22日(月) 理化学研究所
  精度評価・可視化 小野謙二(東京大学)
  アプリケーションのインストールと操作説明
        ウインディ
  4Dシアター見学/デモンストレーション

● 1月15日第四回(木)~16日(金) 長野市飯綱高原 宿泊施設
  課題実習(解析モデル設計~解析モデル作成~計算実行~評価~プレゼンテーション)
        小野謙二(東京大学)

 参加者: 社会人18名(会員16名)

本講習会ではソフトウェアベンダー様にご協力いただき,市販ソフトウェアをご提供いただきました.フルーエント・アジアパシフィック様よりFluentをヴァイナス様からFieldViewをウインディ様からWindPerfectをご提供いただき,インストールから操作方法のレクチャまで面倒を見ていただきました.

講習会は座学と実習の繰り返しで行われました.実際の経験談をふまえたわかりやすい説明(極力数式なしで)と実体験による学習により,CFD初心者の方だけでなく,中級者の方にも有益な内容であったと思います.実習では四つのグループを編成し,グループ単位で課題に取り組んでいただきました.

▲ インストールのためのネットワーク



▲ インストール説明



▲ 操作説明

 本講習会では,5日間通してグループを作って学習する方式を取りました.グループ内でのディスカッションを通じても,お互いの知識向上が図られたと思われます.
合宿研修では,グループ対抗で簡単なコンピュータ内部設計コンテストを行いました.
制約条件の中でCPUやディスクを配置し,コンピュータ内部の流れ場を計算します.レイアウトが良くない場合,コンピュータの内部は何百度にもなってしまいました.多くの方が夜中まで計算に取り組まれており,参加者の意気込みが感じられる講習会でした.



▲ グループディスカッション



▲ 計算結果報告の様子

企画側の不手際で,ソフトウェアのインストール作業等で効率が悪く,参加者の方々にはご迷惑をおかけしましたが,ソフトウェアをご提供いただいた企業の方々のご協力により,無事に終了する事が出来ました.長期間にわたる講習会でしたが,参加者の方々,講師,協力企業の方々そして企画委員とのコミュニケーションが活発に行われ,有意義な講習会でした.

受講者の皆様にご協力いただいた本講習会に関するアンケート(16名回収)の集計結果を以下に記します.

(1) 参加者ご自身についておきかせください?
・企業の研究開発:7名,・企業の設計業務:4名,・企業の営業業務:1名,・その他業務:2名・国公立研究機関:2名

 ほとんどの方が企業での研究設計に携わっている方であり,その業種は多岐にわたっていました.
                    
(2) 参加の動機は?
  流体解析の基礎知識習得を目的とされている方と,CFDをツールとして使いこなすためのスキルアップを目的とされている方がほとんどでした.

(3) 参加のきっかけは?
・上司,先生,知人の紹介:9名,・機械学会のWebページ:2名,・機械学会からのメーリングリスト:1名,・機械学会誌の会告原稿:4名

(4) 参加費用は?
・妥当:8名,・多少安い:5名,・安い:3名

 社会人の方が対象でしたので,リーズナブルな講習会だった様です.

(5) 使用テキストは?
・良い:4名,・概ね良い:5名,・普通:5名,・若干悪い:3名

 図を使用した説明資料等よい評価を頂いている様です.説明資料に加えて,詳細なテキストの要望もありました.

(6) 理解度は?
・概ね理解した:14名,・余り理解できなかった:2名

(7) 満足度は?
・ 非常に満足:5名,・概ね満足:8名,・普通:2名,・多少不満:1名

(8) その他:
・ 講習会メンバー向けWebでの資料配布等の情報共有が便利だった様です.
・ 参加者参加型でグループ形式の実施がよい評価を頂いております.

以上のアンケート結果は今後の講習会WGの活動に反映してまいります.

 最後に,ご多忙の中,本講習会に参加していただいた受講者の皆様に厚く御礼申し上げます.また,会場提供いただきました東京大学様,理化学研究所様,ソフトウェアの提供にご協力いただきました,フルーエント・アジアパシフィック様,ヴァイナス様,ウインディ様に厚く御礼申し上げます.今回の講習会が皆様の今後の業務や研究活動の一助となることを願っております.

更新日:2004.3.23