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No. 20-93 講習会「流体とインフォマティクス」開催報告

(株)日立製作所 保坂知幸

2021年1月29日に, 講習会「流体とインフォマティクス」を開催した。今年はコロナウイルス感染症対策としてオンライン開催とした。講習会後アンケートを実施したところ,満足度は「非常に満足」と「概ね満足」が合わせて100%,オンライン開催についての感想は「良い」と「概ね良い」が合わせて78%であり,概ね肯定的であった。ただし,質疑応答がし難い点や,名刺交換などができないデメリットへの指摘が挙がった。質疑応答の交通整理のため,参加者からチャット欄に記載していただき司会が読み上げるという形式としたが,質問をしにくいと感じた参加者が複数名いた。活発な質疑応答のためには自由発言とした方が良かったと思われる。また,通信負荷を低減するために聴講者にビデオをオフにして参加していただいた。概ね通信上の問題は生じなかったが,講師の通信状態が不安定な時間帯が一部あった。講師がオンラインシステムに再接続することで通信状態が改善した。

開催日

2021年1月29日(金) 9:30~17:00

会場

オンライン開催

趣旨

近年、従来の工学的手法と情報科学的アプローチを融合し、有用な情報を抽出する新しい問題解決手段が着目されている。本講習会では、その中でも特に流体問題への適用に着目し、「最適化」をはじめとして、「データ同化」、「不確かさ評価」、「機械学習」などの新しい問題解決法と、その実際の適用例に関して広く紹介することを目的として開催した。

プログラム

9:30~9:40

「挨拶・諸説明」
(株)日立製作所 保坂 知幸

9:40~11:10

「フルードインフォマティクス2.0」
東北大学 大林 茂

11:20~12:20

「流体解析・設計における不確かさの定量的評価」
東北大学 下山 幸治

12:20~13:40

昼休み

13:40~14:40

「流体力学の低次元モデルとスパースセンシング」
東北大学 野々村 拓

14:50~15:50

「機械学習によるデータ駆動型設計」
東京大学 米倉 一男

16:00~17:00

「流体力学への機械学習の応用」   
慶應義塾大学 深潟 康二

アンケート結果

回答数 23名(回答率41.8 %)

年齢 20代 39%,30代 43%,40代 9%,50代 9%
職種 企業の研究開発 57%,企業の設計業務 9%,国公立研究機関 4%,大学教職員 13%,高専教員 4%,学生 13%
参加のきっかけ 上司・先生・知人の紹介 43%,メーリングリスト 39%,機械学会のWeb ページ 17%
参加費用 高い 13%,やや高い 35%,妥当 52%
オンライン開催について 良い 43%,概ね良い 35%,普通 22%
使用テキスト 良い 43%,概ね良い 43%,普通 4%,若干悪い 9%
理解度 かなり理解した 9%,概ね理解した 87 %,余り理解できなかった 4%
満足度 非常に満足 39 %,概ね満足 61%

記述式

●参加動機

  • 研究室の指導教員から勧められ、自分の分野に丁度一致していた為
  • 指導教員に進められたため
  • 機械工学と他分野との融合の最新動向を知りたかったため
  • 土木工学の分野で,不確実性の定量化や機械学習の研究に取り組んでいるため.
  • データ同化や機械学習に興味があったため
  • 複雑なシステムに対する機械学習手法の適用事例を知りたかったため
  • PODやDMDに関する情報収集
  • 将来的に必要となる技術の調査のため
  • 物理問題・機械の課題に機械学習を適用する方法を勉強するため
  • 最適化と大規模データの処理に関する情報収集
  • 解析結果の評価方法や解析のデータ同化に興味があったため。
  • 最適化設計の最先端の研究に興味があったため。今後の設計になんらかのヒントがないかを勉強したかった。
  • 研究業務において流体力学を使用するので、近年の動向を調査するため。
  • 機械学習を利用した性能予想・性能向上設計について興味があったため
  • リスク評価への適用を試みることを検討しているため.
  • 機械学習を適用した設計技術の技術動向調査のため
  • 業務においてデータ同化、低次元モデル、センサ位置最適化の知識が必要なため
  • データ同化,ビッグデータ解析および機械学習の事例を学ぶため
  • インフォマティクスの概要と今後の研究展望に関する概要を知りたかったため.
  • 機械学習と解析を使って設計支援がしたい
  • 業務において流体の解析を行うため。

●流体力学に関する講習会で聴講したい講義

  • CFDのモデル化の進歩
  • ニューラルネットワークの適用
  • 実験の不確かさ定量化
  • 実験における新しい測定法.最新の分解能・性能.
  • 適切な乱流モデル、計算スキームの選択など
  • 流体のマルチフィジックスについて
  • 企業に限らず,ものづくりに適用した事例紹介
  • 高温高圧場における反応性流体解析
  • AIを活用した流体の解析や可視化
更新日:2021.5.1