A-TS 05-24 プラズマアクチュエータ研究会
主 査: 瀬川 武彦(産業技術総合研究所)
幹 事: 深潟 康二(慶應義塾大学),松野 隆(鳥取大学),野々村 拓(宇宙航空研究開発機構)
報告事項:
本研究会は,新しい流体制御デバイスとして期待されているプラズマアクチュエータに興味を持つ委員が大学,民間企業,研究機関から参加し,プラズマアクチュエータの研究開発促進に向けた情報交換を目的として2013年12月1日に設置期間5年で発足した.今期末の委員登録数は74名(大学・高専:38名,民間企業:25名,研究機関:11名)となった.
今期は,日本機械学会2020年度年次大会において,機素潤滑設計部門,ロボティクス・メカトロニクス部門,流体工学部門合同のオーガナイズドセッション「次世代アクチュエータ」を企画し,11件のプラズマアクチュエータ関連の発表があった.また,例年通りオーガナイズドセッション後に開催したワークショップ「プラズマアクチュエータ研究会:自由討論」では,東京理科大学ポスドクの関本諭志博士(現東京農工大学助教),東北大学助教の佐藤慎太郎博士,東北大学ポスドクの中井公美博士の3名から,若手研究者からの視点でプラズマアクチュエータ研究の今後の展望について話題提供をしていただいた.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のためオンライン開催(Zoom Meeting)であったが,参加者との活発な意見交換がなされた.
一方,前期に鳥取大学で開催予定であった本研究会主催の第7回シンポジウムがCOVID-19の影響で延期されていたが,2021年1月22日(金)にオンライン(Zoomミーティング)で開催した.午前のセッションではプラズマアクチュエータ研究会のこれまでの取り組みについて幹事(東北大・野々村)よりご報告した.続いて委員の信州大学・青野光先生より鈍頭物体まわりの流れ制御に関するレビューと成果報告,東北大学・佐藤慎太郎先生より高集積プラズマアクチュエータの開発に関する成果報告,主査(産総研・瀬川)より印加電圧波形と電源開発に関する話題提供があった.午後のセッションでは,基調講演として東京農工大学の関本諭志先生より小型航空機へのPAの適用に関する話題提供をしていただいた後,学生/一般発表セッションにおいてショートプレゼンテーション(第1部)およびブレイクアウトセッション(第1部)を開催し、うち優秀な発表を行った学生2名(下記:5.その他参照)に対して優秀発表表彰を行った.今回はコロナ禍のためオンライン開催となり,参加者の減少が懸念されたが登録者数は74名に達し,多くの参加者により活発な議論が行われた.
今後,本研究会のホームページ(http://plasma-actuators.jp/)を活用し,シンポジウム,2021年度年次大会等に関する情報,参考文献等を発信していく予定である.
その他:
A-TS 05-24「プラズマアクチュエータ研究会」では優秀発表表彰規定を制定しており,第7回シンポジウム(2021年1月22日)において表彰を行った.受賞者と発表タイトルは以下の通り.
・榎戸 智輝 (東北大) 「流れのデザインに向けたインクジェット印刷によるフレキシブルなDBDプラズマアクチュエータの開発」
・金子 泰 (農工大) 「静止流体中におけるDBDプラズマアクチュエータの速度場および密度場計測」