A-TS 05-24 プラズマアクチュエータ研究会
主 査: 西田 浩之(東京農工大学)
幹 事: 佐藤 允(工学院大学),松野 隆(鳥取大学),瀬川 武彦(産業技術総合研究所)
報告事項:
本研究会は,新しい流体制御デバイスとして期待されているプラズマアクチュエータに興味を持つ委員が大学,民間企業,研究機関から参加し,プラズマアクチュエータの研究開発促進に向けた情報交換を目的として2013年12月1日に設置され,5年の延長申請により2023年11月30日までとなっていた.さらなる延長について研究会で検討した結果,新しい主査幹事体制により2028年11月30日までの5年間の延長申請に至り、2023年12月1日から第3期がスタートした.
今期は,日本機械学会2023年度年次大会(東京都立大学)においてオーガナイズドセッション「プラズマアクチュエータ」を企画し,2023年9月4日に設置された3セッションにおいて16件の口頭発表が行われた.また,例年通りオーガナイズドセッション後に開催したワークショップ「プラズマアクチュエータ研究会:自由討論」では,これまで本研究会の取り組みの一環として配布してきた基準プラズマアクチュエータについてのユーザー側からの要望、今後開発すべき次世代の基準プラズマアクチュエータの仕様などについて,参加者との活発な意見交換がなされた.
一方,2023年11月24日(金)、25日(土)の2日間に渡り,約4年ぶりの対面開催となる本研究会主催の第10回シンポジウムが日本大学理工学部駿河台キャンパスで行われた.参加者は53名で,研究会の委員に加え,企業・研究機関及び大学・高専から多くの方々にご参加いただいた.今回はプラズマアクチュエータ研究会の設立からちょうど10年経過した節目のシンポジウムであり,本研究会の委員からプラズマアクチュエータ研究に関連する8件の発表があった.また,基調講演では,豊橋技術科学大学名誉教授の水野彰先生から長年ご研究されてきたプラズマの基礎および応用に関する貴重な話題,産業技術総合研究所研究員の久保徳嗣氏からは福島再生可能エネルギー研究所(FREA)で実施しているプラズマアクチュエータの風車適用に向けた取り組みについての話題をご提供いただいた.学生/一般発表セッションでは12名の学生と1名の社会人によるショートプレゼンテーションおよびポスター発表があり,優秀な発表を行った学生2名に対して優秀発表表彰の授与を行った.
シンポジウムの締めくくりとしてパネルディスカッションを実施し,新体制の主査・幹事,および2名の基調講演講師が登壇し,プラズマアクチュエータ研究の今後の展望や研究会が取り組むべき課題などについて意見交換を行った.久しぶりの対面開催となり,参加者とはWeb会議では味わえない有意義な時間を過ごすことができた.
今後も本研究会のホームページ(http://plasma-actuators.jp/)を活用し,次回シンポジウム,2024年度年次大会等の関連する学術会議の情報や,参考文献等を発信する予定である.
その他:
A-TS 05-24「プラズマアクチュエータ研究会」では優秀発表表彰規定を制定しており,第10回シンポジウムの学生発表セッション(2023年11月24日)の発表者について審査を行い、2023年11月25日の表彰式において表彰を行った.受賞者と発表タイトルは以下の通り.
- 米田 直輝(日大):「プラズマアクチュエータの高温環境への適用に関する研究」
- 中村 好伸(筑波大):「直列接続型プラズマアクチュエータの誘起流特性」