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翼の原理

まずは見てみよう!

どんな実験?

実験手順と種あかし

  • 飛行機は、主翼にはたらく揚力で空中に浮くことができます。
  • 翼は前方が丸く、後方がとがっていて、このような形を「流線形」といい、抵抗の小さな形です。
  • しかし、これだけでは浮きません。後ろのほうが少し下に下がっています(迎え角をつける)。さらに、全体を湾曲させています(そりをつける)。
  • 翼の下面に当った風は下向きに曲げられ、このとき翼から下向きの力を受けています。翼は反作用として空気から上向きの力を受けます。
  • 翼の上面に当った風は翼に沿って曲げられ下向きに流出し、この間、翼から下向きの力を受けます。翼は反作用として空気から上向きの力を受けます。
  • したがって、下面・上面とも風を下に曲げ、反作用で上向きの力を受けていることがわかります。この力を「揚力」といい、飛行機が浮き上がる力となります。
  • 以上は運動量理論による説明ですが、流線曲率の定理を使った説明もあります。

【注意】 「上面が下面よりも距離が長く、同じ時間で通過するので上側で速く、下側で遅くなり、ベルヌーイの定理から上側が低圧、下側が高圧となり揚力が発生する」という説明は間違いです。「同じ時間で通過する」ことが間違いです。多くの科学書でこのような間違いが書かれていますので注意してください。
【キーワード】 揚力、運動量理論
【参考】  日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P168-169 およびP156-161.
石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P218-219 およびP84-87.

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更新日:2010.1.28