噴水1(落差を利用)
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- ホースの片方の端にビニールをかぶせて輪ゴムで止め、つまようじでビニールに小さな穴を開けておきます。
- ホースの中に水を満たしてから、左右の高さを変えます。このときの落差(左右の水面の高さの差。図中の高さA)が噴水を発生させるエネルギー源になります。水の高さの位置エネルギーを利用しているのです。
- このときの噴水の高さ(高さB)は高さAよりも必ず低くなります。高さAと高さBの差は水の粘性などによって失われたエネルギーに相当します。ホースを太くすることでこの損失エネルギーを小さくすることができます。
- 二つめの実験では、バケツの水を利用して同じように噴水を作ります。バケツの水面と出口との高さの差(高さC)が噴水のエネルギー源になります。高さCと噴水高さDの差が失われたエネルギーに相当します。
- 以上の二つの噴水は水の高さのエネルギー(位置エネルギー)を利用したものです。
水の高さは次の式で計算される水の圧力に相当しています。この圧力を利用しているともいえます。(水の圧力)=(水の密度)×(重力加速度)×(水の高さ) 例) たとえば、高さAが30cm(=0.30m)なら、水の密度は1g/cm3(=1000kg/m3)、重力加速度は9.8m/s2なので、1000×9.8×0.30=2940(Pa)となります。Pa(パスカルと読む)は圧力の単位、計算はkg、mに換算して行うことに注意してください(SI単位)。
【キーワード】 | 水深と圧力、位置エネルギー |
【関連項目】 | 水の高さとエネルギー |
【参考】 | 日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P38-41、P98-101 |
更新日:2014.4.1