曲がる川の流れの速さ
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 「まっすぐな川の流れの速さ」と同じ実験道具を使って、曲がり部の流れを観察しました。
- 外側が遅く、内側が速く流れています。水深が一定であれば、基本的にこのようになります。
- まっすぐ進んできた流れが外側の側面に当たり、外側の圧力が高くなります。内側の小さな圧力との差によって水は内側に曲げられ(向心加速度が発生するという)、川に沿って流れます。
- 曲がり部の外側では、(粘性摩擦の影響などを無視して考えれば)圧力のエネルギーが大きくなり、その分だけ運動エネルギーが減少します(遅くなる)。一方、内側は圧力のエネルギーが小さい分だけ運動エネルギーが大きくなります(速くなる)。このことから曲がり部では外側が遅く、内側が速くなります。この流れは旋回流れの一部分とも考えられ、粘性摩擦などの影響を無視すれば、自由渦とまったく同じ状況となり、周速は円の中心からの半径に反比例して内側ほど速くなります。
- 実際の川では地形、水深、岩、あるいは底との粘性摩擦など、さまざまな影響を受けて前述の速さの関係は変化します。ただし、前述の「外側が遅く、内側が速い」が基本の状態であり、そこからさまざまな影響で流れが変化すると考えます。
【キーワード】 | 旋回流れ、自由渦 |
【関連項目】 | まっすぐな川の流れの速さ、自由渦と強制渦 |
【参考】 | 日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P52-59. |
更新日:2015.4.1