広がる川の流れ
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 流れが下流に向かって広がっている川では速さはどのように変化しているのでしょうか?
- 途中から広がっている流路で実験してみます。シュレッダーで細かく切った紙を水面に浮かべて流すと、流れが広がると遅くなることがわかります。
- 下流側では上流側に比べて流路断面積が大きくなります。そうすると、流速は小さくなります。
- 流速は流路断面積に反比例します。流路断面積と平均流速(断面内で平均した流速の値)をかけた値は流量になりますが、流量は上流側でも下流側でも等しいといういい方もできます(流量は1秒間あたりに流れる流体の体積)。
(流量)=(流路断面積)×(平均流速)=上流と下流で等しい。
この式を連続の式といいます。 - したがって、川幅のせまい所では速く、川幅の広い所では遅くなります。
- (補足)この実験をするときには、流路幅を少しずつ広げてください。急に広げると上流からの流れが全体に広がりません。一つの筋に沿った部分だけが速く流れて、周囲の水はゆっくり流れている(場合によっては逆流する)という現象が起こります。この流れの状態を「はく離」といいます。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 拡大流れ、連続の式 |
【関連項目】 | 細くなる川の流れ |
【参考】 | 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P190-191. 日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P151-152. |
更新日:2019.4.1