ねらった所に落とす3
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 液体をくふうして、物体をねらった所に落とします。ここでは、粘度の大きな水あめを水で2倍くらいに薄めて使います。
- 粒子には「ねらった所に落とす2」と同じ、大きさ1.5mmくらいのガラスビーズを使います。
- 水のときと比べて粘性が強く、レイノルズ数Reが小さくなって球の後ろ側にはく離渦ができにくくなります。レイノルズ数Reは次の式で計算できます。
Re = U L /ν
ただし、Uは沈降速度[m/s]、Lは代表長さ[m](基準となる寸法、球なら直径)、νは流体の動粘度です。 - レイノルズ数Reが約1以下であれば粘性の影響が非常に強くあらわれて、はく離渦は発生しません。また、約10以下でも、非対称なはく離渦ができにくく、ゆらゆらしません。
- 液体の粘性を強くすることにより、粒子はまっすぐ沈んでいき、ねらった所に沈みます。サラダ油などを使うのも一つの方法です(1円玉を油に沈める)。
- 物体をまっすぐに沈める方法の一つは、液体の粘性を強くしてレイノルズ数を小さくすることです。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | はく離渦、レイノルズ数 |
【関連項目】 | |
【参考】 | 日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P16-21. 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P22-29 および P202-203. |
更新日:2020.2.1