中心に集まる2(ビニールホース)
【注意】今回の実験はぐるぐる回る映像が出てきて、長く見ているとめまいがしますので注意してください。
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 透明なビニールホースに水を入れ、さらに小さな発泡スチロール球(なければ気泡でもよい)を入れて端をビニールでフタをします。
- これをターンテーブルの上に乗せて回転させると、球は回転中心の方に集まってきます。
- このとき、中の水は遠心力で外側に押されて外側ほど圧力が高くなります。
- 球は外側の高い圧力と内側の低い圧力で押され、両方の圧力差から中心向きの力を受けます。
- 水より軽い物質の場合、密度が小さいため遠心力は小さくなり、圧力差による力の方が大きくなり、中心へと移動します。回転する流れの中では、水よりも軽い(密度が小さな)物体は中心に集まるのです。
- また、次のように説明することもできます。回転する物体には遠心力がはたらき外側へ押されます。水と発泡スチロールでは、重い(密度が大きい)水の方が外側へ移動し、代わりに軽い(密度が小さい)発泡スチロール球の方が内側へ押されます。
- 一般に容器ごと回転させると、中の流体は強制渦という流れの状態になり、周速が半径に比例して固体と同じ運動になります。この実験は円形の容器ではありませんが、強制渦の一部分になっています。どんな形の容器であっても回転させると中の状態は強制渦と同じになります。容器と流体が一体となって固体と同じ運動をするのです。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 強制渦、遠心力 |
【関連項目】 | |
【参考】 | 石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P52-59、P90-95. |
更新日:2023.12.1