ボールを棒で支える
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 発泡スチロールのボール(直径10cm、中空のものを使用)を棒で支える実験です。使用したドライヤーにはペットボトルで作ったノズル(流れを細く勢いよく噴出させるもの)を取り付けています。
- 左ななめ下の方向から風を吹かせて、棒の上にボールを乗せてバランスをとります。
- うまくバランスをとっているように見えますが、実は棒がなくてもボールは空中に浮いています。棒は見せかけでそえていればよいのです。
- この実験は「ななめに浮く風船」と同じ原理です。ドライヤーからの流れはボールの上部付近に当たり、ボールに沿って下向きに曲げられます(コアンダ効果)。流れにはななめ下向きの力、この反作用としてボールにはななめ上向きの力がはたらきます。さらに、ボールには空気抵抗(流れの下流方向に)と重力(下向き)がはたらき、これらの3つの力がつり合って空中に浮いているのです。
- この実験のコツは、ボールはできるだけ軽いものを選ぶこと、ドライヤーの風を細くして勢いをよくすることです。
【キーワード】 | コアンダ効果 |
【関連項目】 | 円柱の後ろに回り込む流れ、ななめに浮く風船、吸い寄せられるスプーン |
【参考】 | 日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P128-133. 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P214-215 および P206-209. |
更新日:2014.6.1