ストローで液体をすくう
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- コーヒーをストローですくい取ってみましょう。
- ストローをコーヒーに入れてストローの口をおさえて持ち上げると、コーヒーをすくい取ることができます。
- このとき、下端では液体の表面は大気圧になっています。一方、上部の空気圧は液体の高さ分だけ大気圧より低くなっています。上下の圧力差による力と液体の重さがつり合って重さを支えることができるのです。
(上下の圧力差)=(液体の密度)×(重力加速度)×(液体の高さ) - 理科実験で使うスポイトやピペットもこの原理を使っています。
- 太いストローではうまく液体をすくえません。一般に表面張力の影響は小さなものほど強く現れ、この実験の場合、細いストローでは表面張力の影響が強く水面を保つことができ、太いストローでは水面を保持できなくなったからです。
- ここで注意してほしいのは、表面張力による力は小さくて液体の重さを支えることができず、水面が破れないように保っているだけです。重さを支えているのは、あくまでも上下の圧力差による力です。
- 太いストロー以外でもうまくすくえないことがあります。たとえば、食器洗い洗剤を溶かしておく(表面張力が弱くなる)、ストローの内側に防水スプレーをかけておく(水をはじく)、ストローが極端に長い(10m近くになると圧力が真空に近づき水が気化する)など、うまくいかない可能性があります。
【キーワード】 | 深さと圧力、表面張力 |
【関連項目】 | |
【参考】 | 日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P38-41. |
更新日:3.28.2021