下部で旋回を与えたときの渦
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- スターラーを使って容器内の水を旋回させます。
- 水の流れを観察するために、ちぎったティッシュペーパーを入れてみます。すると、ティッシュペーパーは渦の中心に沿って下に移動していきます。これによって、渦の中心では下向きに流れていることがわかります。また、中心付近では周囲よりも速く回転していることもわかります(自由渦に近い流れ)。
- 水槽の底付近では回転子によって強制的に水が速く回転させられています。そのため、水から見た見かけの遠心力も大きくなり、水は回転しながら外側に流れていきます。
- この移動した水を補給するため、上部の水が下に移動していきます。そのため、渦の中心線上では下向きの流れが起こり、底で外側に移動し、容器の内側面に沿って上昇し、上部で内側へと移動する循環する流れが発生します。この循環する流れは、旋回する流れ(この現象の主役なので主流と呼ばれる)に垂直な流れの成分になります。このように主流に対して垂直な流れの成分を二次流れといいます。
- 下部で旋回を与えた渦では、渦の中心線上で下向きの二次流れが起こることがわかります。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 渦、二次流れ |
【関連項目】 | 上部で旋回を与えたときの渦、自由渦と強制渦、遠心力 |
【参考】 | 石綿良三「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P52-61. |
更新日:2020.4.1