新型コロナウイルスに負けるな1(窓が1つの部屋)
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 新型コロナウイルスの感染拡大が問題になっています。その対策として3密(密閉、密集、密接)を避けることが求められています。そこで、密閉を防ぐ方法として部屋の換気の実験をしてみましょう。
- 厚紙を使って、横10cm、縦10cm、高さ5cmの部屋の模型を作ります。さらに、正面の壁に幅4cmの窓を開けておきます。天井には透明な板(本動画ではCDケースを使用)をつけます。
- 紙をシュレッダーにかけて細かくして、模型の中にまいておきます。
- 扇風機(本動画では工場扇を使用)で風を当てて、中の紙切れの動きを観察します。
- 出てきた紙切れが飛び散らないようにネットなどで回収できるようにしておきます。
- 正面から風を当ててみると、窓の近くの紙切れは移動しますが、中の大部分は紙切れは移動しません。つまり、空気の流れは弱く、換気はほとんどできません。
- 次に45°の角度をつけて風を当ててみると、同様に窓付近を除けばほとんど流れは弱く、あまり換気できていないことがわかります。
- このように窓が1つだけ場合、換気はあまり期待できないのです。窓が1つだけしかない場合には、 換気扇を回す、扇風機の風で室内をかき回すなどの対策をとれば多少は改善できます。
- 実際の部屋では、人が移動する、風が変動する、流れの混合や拡散などによって中の空気がかき混ぜられますので、もう少し換気の効果はあります。しかし、基本的には窓1つはよくありません。
- 牛乳やジュースの紙パックで模型を作り、弁当の透明なふたを天井にするなどのくふうをすれば、家でも実験できます。窓の位置や大きさを変えていろいろ実験してみましょう。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 換気、はく離 |
【関連項目】 | 新型コロナウイルスに負けるな2(窓が2つの部屋) |
【参考】 | 石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P152. |
更新日:2020.6.1