軽いステンレス球
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 2つのステンレス球があります。見かけは同じですが、2つの重さが違います。
- 「水と石はどっちが重い?」の方法でそれぞれの密度を測ってみましょう。
- 水の入った容器をはかりの上に乗せ、ゼロリセット(表示を0gにする)しておきます。
- ステンレス球を途中まで沈めて体積を測り、次に底に沈めて重さ(質量)を測ります。
- 重いステンレス球の体積は 18.2 cm3(トングの体積3.7cm3を含む)、重さ(質量)は 111.7 gとなり、
(密度)=(質量)÷(体積)=111.7 (g) ÷ (18.2-3.7) (cm3) = およそ7.7 (g/cm3)
ふつうのステンレスの密度です。 - 軽いステンレス球の体積は 17.8 cm3(トングの体積3.7cm3を含む)、重さ(質量)は 13.5 gとなり、
(密度)=(質量)÷(体積)=13.5 (g) ÷ (17.8-3.7) (cm3) = およそ0.96 (g/cm3)
この値は平均密度(全体の質量を全体の体積で割った値)になります。これは水の密度 1.0 g/cm3よりも小さく、水に浮くことが納得できます。 - 軽いステンレス球は中が空洞(中空)である可能性が考えられます。仮に壁の厚さが均一であると仮定すると、壁の厚さは0.6~0.7mmとなって非常に薄いことがわかります(素材はすべてステンレスと仮定)。物体の質量と体積を測ると、このようなことが推定できます。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
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【参考】 | 石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P48-51 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P188-189 |
更新日: 2021.8.1