1円玉レース4(食器洗い洗剤で)
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 前に「3枚の1円玉」という実験を紹介しました。水面に3枚の1円玉を浮かべて、薄めた食器洗い洗剤をそれらの真ん中にたらすと3枚の1円玉は外側に拡がるというものです。その原理を利用してみましょう。
- 食器洗いを薄めた液を用意します。これを串の先につけて水に浮いた1円玉から少し離れたところの水面につけます。
- すると、1円玉は洗剤を付けたところと反対の方向に動きます。
- 1円玉の動きが遅くなってきたら、もう一度食器洗いをつけてまた加速します。
- 食器洗い洗剤は、界面活性剤という表面張力を弱める性質を持ったものです。食器洗いを水面につけるとまわりに拡がり、1円玉の後ろ側の表面張力が弱まります。一方、前側の表面張力は変わっていませんので、1円玉は前方に引っ張られるのです。このはたらきによって1円玉が前進できるのです。
- 食器洗いが拡がった水面にさらに食器洗いをつけても同じはたらきは弱く、1円玉を動かせなくなります。このようになったら、水を捨てて新しい水と入れ替えなければいけません。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 表面張力、界面活性剤 |
【関連項目】 | |
【参考】 | 石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P62-71. 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P48-49. |
更新日:2025.8.1