ニューズレター

流れ 2000年11月号 目次

― 特集 自然エネルギー ―

  1. ネパール・ブジュン村の極小水力発電所建設
    (中瀬 敬之 前徳島ネパール友好協会会長,徳島大学工学部)
  2. 急進展する風力発電 陸から海へ
    (牛山 泉 足利工業大学)

― 研究会紹介 ―

  1. 研究会紹介 : 「新エネルギー研究会」が発足
    (林 農 新エネルギー研究会 主査,鳥取大学工学部)

― 海外研究動向 ―

  1. : ライス大学滞在記
    (野々下 知泰 上智大学)
  2. 海外研究動向 : Imperial College...そしてパブ
    (川添 博光 鳥取大学)

― 開催行事報告 ―

  1. : 風に負けるな,水を超えろ! 第6回 流れと遊ぶアイデアコンテスト
    (石綿 良三 神奈川大学システムデザイン工学科)

 

  1. 第78期流体工学部門講演会報告
    (実行委員長 杉山 弘 室蘭工業大学)
  2. 78期流体工学部門賞の選考と授与
    (総務委員会委員長 重河 和夫 叶_戸製鋼所)
  3. 学生の欄 : 実験流体力学トークインに参加して
    (細野 晃裕 岐阜大学大学院工学研究科)
  4. 開催予定行事案内
  5. 広報委員会からのお知らせ

 

「新エネルギー研究会」が発足

▲新エネルギー研究会主査
林  農
(鳥取大学工学部) )

 流体工学部門にミレニアムの今年から「新エネルギー研究 会」(主査:鳥取大学・林 農,副査:徳島大学・中瀬敬之)を 設置することになりました.自然エネルギー,リサイクルエネ ルギー,高効率エネルギー利用など新エネルギーが,我が国の 持続可能な社会を構築し,繁栄を確かなものにすることを願い ながら,世紀を越えて子孫にこの素晴らしい地球環境を残すこ とに貢献できればと思っています.
 風力発電や燃料電池などを含む新エネルギーはここ数年の内 に急速に発達し展開し始めた分野であり,一部の専門家を除い て研究すべき課題や進捗状況,研究者の存在などは良く知られ ておらず,研究者間の情報伝達網も未発達であります.とくに 地方におけるそれは顕著であるので,主として中国四国地域に おいて広く会員を募集し,調査研究と相互の情報交換を行うこ とを目的にして「新エネルギー研究会」を発足することになり ました.本研究会は,設立より当面2年間を目途として研究会 事業を開催し,その後,会員ならびに社会の要請に応じて各エ ネルギー源毎の部会に発展していくことを期待しています.現 在のところ,新エネルギー全般にわたる広い分野の研究者・技 術者が集い,下記の項目について勉強と意見交換を行うことを 目的としています.

(1)新エネルギーに関する会員相互の情報交換
(2)新エネルギーの先端技術の紹介
(3)新エネルギー研究の地域,産学,研究者間連携の推進
(4)新エネルギー利用の啓発活動

 21世紀は環境の時代であり,地球温暖化防止対策は世界の 緊急課題であります.地球温暖化の原因である二酸化炭素ガス を多量に排出する化石燃料発電や,安全性に問題があったり臨 界事故を引き起こしたりする原子力発電に代わって,風力発電 や太陽光発電が急速に注目を集め始めています.さらに燃料電 池は近未来の発電技術として急ピッチで研究開発が進められて います.地方都市でも廃棄物発電,コージェネレーションなど の導入が見られるようになってきました.小水力発電の可能性 も残されています.これらの全ては新エネルギーと総称され, 地域に固有のエネルギー源であり地域と連携して研究すべき側 面が大きく,普及と利用は地域の実情を十分認識した上で実現 しなければなりません.
 去る8月28日,鳥取県の霊峰大山の中腹にある中国・四国 地区国立大学大山共同研修所において,第一回研究会として講 習会『分かり易い新エネルギーの利用と普及』を開催しまし た.この講習会は西日本乱流研究会,NEDO関西事務所,日 本電機工業会などの支援を受けました.今回は太陽光発電と風 力発電を取上げ,次の内容でした.

・「NEDOにおける太陽光発電システム及び風力発電システム の導入支援事業」   志賀英俊(NEDO関西事務所)
・「太陽光発電の現状と将来動向」   蓮沼正彦(三洋ソーラー)
・「太陽光発電のシステム紹介と実施例」   橋本秀実(日本電池)
・「小型風力と太陽光,その他とのハイブリッド発電」   小賀正樹(明雷舎)
・「各種風力発電方式とその特徴,風力・太陽光ハイブリッド システム」   斉藤哲夫(富士電機)
・「小型風車の設計と研究開発」   関 和市(東海大学)

 この講習会に前後して,連日同じ場所で開催した第18回西 日本乱流シンポジウムは一般講演・院生講演の他に,特別企画 「流体と非線形現象」,パネルディスカッション「乱流現象の把 握と実験技術の伝承」,講義「複雑系としての乱流現象」など を提供しました.実用化研究を対象とした「新エネルギー研究 会」と,基礎研究を対象とした「西日本乱流研究会(会長 :林 農)」が研究を動機付ける発表会・勉強会の両輪として機 能して,風力発電などの研究成果に結びつくことを願っていま す.今後も年に2〜3回程度の研究会を中国・四国地方の各地 で開催する予定にしております.今のところ,新エネルギーへ の取り組みが遅れている中国・四国地方を対象に研究会を催す 計画ですが,入会希望者が全国的に広がれば情報交換の場を広 げていくつもりです.
 この研究会が単なる勉強会に終わることなく,地域連携の新 規開発研究の発掘や創造的基盤研究に繋がることを期待してお ります.既に本研究会が中心になって風力発電や砂漠化防止・ 沙漠緑化を支援する技術の開発研究に取り組み始めておりま す.地方からの発信が確実に発展するよう,皆様方のご協力と ご支援をお願いします.

更新日:2000.11