新型コロナウイルスに負けるな7(小さな紙切れを落とす)
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 紙を2cm角くらいに切って丸めたものとシュレッダーで細かく切った紙を使って、落下速度を比べてみましょう。
- 2種類の紙を同時に落とします。すると大きい紙のほうが速く落ちます。落下速度の差は見えにくいですが、細かい紙切れのうち非常に小さな紙切れが最後のほうに落ちていくことから確認できます。
- 「新型コロナウイルスに負けるな6(小さなものを落とす)」と同様の実験です。
- この結果は空気抵抗と重力の性質によるものです。空気抵抗の大きさは、物体の形、大きさ、速さなどによって変わります。空気抵抗の大きさは、流れを受ける面積(前方投影面積)にほぼ比例しますので、物体の大きさ(長さ)のほぼ2乗に比例します(たとえば、大きさが2倍なら空気抵抗はおよそ4倍になる)。
- 一方、密度が均一な物体にはたらく重力の大きさは、物体の大きさ(球なら直径)のほぼ3乗に比例します(たとえば、大きさが2倍なら重力の大きさはおよそ8倍になる)。つまり、物体が大きくなるほど重力は非常に大きくなります。空気抵抗が大きくなるのよりも重力のほうがもっと大きくなります。そのため、同じくらいの密度の物体では、大きなものほど速く落ち、小さなものほどゆっくり落ちます。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 換気、はく離 |
【関連項目】 | |
【参考】 | 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P72-75. |
更新日:2020.8.1