たくさんの1円玉を浮かべる
まずは見てみよう!
どんな実験?
実験手順と種あかし
- 前に「1円玉を浮かべる」と「3枚の1円玉」という実験を公開しました。今回は、たくさんの1円玉を水に浮かべて実験してみましょう。
- 1円玉を水面にそっと置くと浮かぶことがわかります。1円玉が浮かぶのは、表面張力と浮力という力によるものです。
- 「表面張力」とは、液体の分子どうしが引き寄せ合う力(凝集力)によるものですが、あたかも液体の表面に薄い膜があってその膜を引っ張るのと同じようなはたらきをします。この実験の場合、水面の薄い膜が引っ張られていると考えてみてください。この力は1円玉を上に引き上げるはたらきをします。
- もう一つの「浮力」は、水中にあるものを浮かび上がらせようとする力で、物体の水中部分と同じ体積の水の重さと同じ大きさになります。そのため、浮力の大きさは物体の水中部分の体積に比例します。この体積が大きいほど浮力の大きさも大きくなります。
- 以上の2つの力にささえられて1円玉が浮いているのです。
- 次にたくさんの1円玉を浮かべてから、食器洗い洗剤をうすめた液をスプレーで吹きかけると1円玉はばらばらと沈みます。
- 食器洗い洗剤は、表面活性剤という表面張力を弱める成分を含んでいます。これを吹きかけると、1円玉を浮かせている表面張力が弱くなり、1円玉が沈むのです。
- この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【キーワード】 | 表面張力、浮力 |
【関連項目】 | |
【参考】 | 石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P62-71、P42-51. 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P48-49、P188-189. |
更新日:2023.4.1