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一本橋(いっぽんばし)のまわりをぐるっと一周

まずは見てみよう!

どんな実験?

実験手順と種あかし

  • 発泡スチロールのボールをドライヤーの風であやつり、棒のまわりをぐるっと一周させる技(トリック)に挑戦してみましょう。
  • ボールは直径10cmの発泡スチロール製の中空(中が空洞)を使いました。軽いのでドライヤーの風で浮きやすいのです。棒は、高さ1cm、厚さ0.5cmの木材を使いました(厚さは0.5cmで薄いので流れをじゃましにくい)。
  • ドライヤーをうまく移動させていくと、棒のまわりを回ることができます。
  • 原理は、吹き上げと同じです。ピンポン球をストローで吹くと真上に上がります。横に落ちないのはコアンダ効果によるものです。ドライヤーの風で球を真上に上げている場合も同じです。
  • コアンダ効果とは、噴流(パイプや穴から噴き出している流れ)は曲面に当てると曲面に沿って曲がりやすいという性質があります(「吹き上げ」の説明図)。たとえば、ドライヤーの風でボールを真上に上げているとき、説明図のようにボールが右にずれると、ボールの左側に当たった流れがボールの表面に沿って流れてななめ右方向に流出します。空気が右に曲がる反作用でボールには左向きの力がはたらき、噴流の中心線上に戻されます。これによって、ボールは横に落ちないのです。
  • この実験では、ドライヤーを横に移動させると、コアンダ効果によってボールも同じ方向に移動します。そのため、ドライヤーを上下左右にうまくあやつると、棒のまわりを一周させることができるのです。
  • この実験動画はJSPS科研費 18K03956の助成を受けて制作しました。
【注意】 吹き上げの原理の説明で、ベルヌーイの定理を間違った使い方で説明している科学書が多いのですが、注意してください。噴流で「風が当たっている側は流れが速く、圧力が低い」としている説明は間違いです。「ベルヌーイの定理」、「丸と四角2」、「丸い物体にはたらく揚力」などを参照してください。
【キーワード】 吹き上げ、コアンダ効果
【関連項目】 ベルヌーイの定理丸と四角2丸い物体にはたらく揚力
【参考】

石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P128-133.

石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P214-215.

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更新日:2025.4.1