流れ 2003年1月号 目次
― 特集1.流れのコントロール ―
― 特集2.学生の流体工学研究 ―
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第80期流体工学部門賞の選考と授与
2002月9月25日に学士会館分館において, 流体工学部門賞, 一般表彰(フロンティア表彰・貢献表彰)の授与式が行われました. 今年度は日韓流体工学合同会議が名古屋で開かれた関係で部門講演会は開催されなかったため, 流体部門同好会の会場で部門賞の授与が行われることになりました. 各賞の受賞者と受賞理由は以下のとおりです.
部門賞
Christopher Earls Brennen(Professor,
Department of Mechanical Engineering, California Institute of
Technology)
受賞理由:
気泡力学, キャビテーション, 混相流, 流体機械などの幅広い分野にわたって先進的な業績を残しており, 日本からもこれまでに数多くの訪問研究員を受け入れている.
また, 技術相談に氏を訪問する日本企業のエンジニアも多く, 同氏はこのような研究者間交流を通じて日本の流体工学の発展に多大な貢献をしている.
大田英輔(早稲田大学理工学部機械工学科教授)
受賞理由:
固気二相流の衝撃波, 産業用調節弁のキャビテーション, 風力タービンの動特性, 軸流圧縮機翼列の非定常流れ等の分野で顕著な業績を上げ,
部門の運営委員や調査研究分科会主査として, 工学, 技術の発展に寄与した.
黒川淳一(横浜国立大学工学部生産工学科教授)
受賞理由:
長年にわたり流体機械の性能予測・性能向上やスラスト力の解明, 異常流動現象の制御等に精力的な研究を行って顕著な業績を挙げた.
また人材育成と流体工学部門の運営および活性化に多大な貢献を行った.
妹尾泰利(三浦研究所技術顧問)
受賞理由:
ターボ機械, 特に遠心式ターボ機械内の流れを流体力学的に解明するとともに, 開発した小弦節比円形翼列ディフューザにより遠心式ターボ機械の小型・高効率化に成功し,
世界的規模で省エネルギーに貢献した.
棚橋隆彦(慶応義塾大学理工学部機械工学科教授)
受賞理由:
長年の研究により有限要素法による流体解析手法を体系化し, 多数の論文および著書にまとめた. また, 電磁熱流体の数値解析,
金融工学への適用といった新規分野の開拓を行い, 多くの若い技術者・研究者に対する啓蒙活動ならびに教育活動に貢献した.
木阿弥眞治(東京理科大学工学部機械工学科教授)
受賞理由:
圧縮性流体の実験研究を中心に顕著な業績を残しながら, 学会では理事・評議員を歴任し, 部門委員会のみならず工業教育委員会,
国際交流部会などの様々な活動により, 工学の発展に多大な貢献をした.
一般表彰(フロンティア)
梶島岳夫(大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻助教授)
受賞理由:
乱流の数値流体力学の分野において, 実用性を重視した高精度有限差分法の確立に努め, 基礎学問的な業績が著しいのみならず,
詳細な検討に基づく混相流, 非ニュートン流等への適用を通じて, 乱流数値解析を工学的なツールとして確立する道筋を示した.
西山秀哉(東北大学流体科学研究所教授)
受賞理由:
プラズマ溶射の最適作動条件抽出のためにスーパーコンピュータによる仮想実験法の開発及び磁場下の粘度を増進した新規磁気粘性流体の開発と磁気機能性評価法の確立により機能性流体工学の技術分野を拡大した.
一般表彰(貢献表彰)
南部健一(東北大学流体科学研究所教授)
受賞理由:
第79期流体工学部門講演会の開催にあたり, 自然豊かな温泉リゾートホテルを会場にし, 講演室以外での会員どうしの交流促進に努め,
特に懇親会ではこれまでに最大の参加率を得る等, 斬新な企画で顕著な貢献を行った.
平原裕行(埼玉大学工学部機械工学科助教授)
受賞理由:
第1回流れの夢コンテストの開催にあたり, 実行委員会, 相談員などの組織運営, ホームページの設置, 記念講演会の開催,
参加者募集に精力的に取り組み, 第79期部門講演会でのコンテスト開催に多大なる貢献をした.
佐藤雅浩(富士電機エネルギー製作所火力部計画設計課)
受賞理由:
第1回流れの夢コンテストの開催にあたり, 実行委員会, 相談員などの組織運営, ホームページの設置, 記念講演会の開催,
参加者募集に精力的に取り組み, 第79期部門講演会でのコンテスト開催に多大なる貢献をした.
武田渉(日機装東村山製作所R&Dセンター)
受賞理由:
第1回流れの夢コンテストの開催にあたり, 実行委員会, 相談員などの組織運営, ホームページの設置, 記念講演会の開催,
参加者募集に精力的に取り組み, 第79期部門講演会でのコンテスト開催に多大なる貢献をした.
増子章(石川島播磨重工業基盤技術研究所基盤技術研究部)
受賞理由:
第1回流れの夢コンテストの開催にあたり, 実行委員会, 相談員などの組織運営, ホームページの設置, 記念講演会の開催,
参加者募集に精力的に取り組み, 第79期部門講演会でのコンテスト開催に多大なる貢献をした.