流れ 2013年10月号 目次
― 特集テーマ:2013年度年次大会 ―
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「流れのふしぎ科学教室」 -楽しい流れの実験教室と教員・科学ボランティアのための研修会に参加して-
田原功一郎 |
私は平成25年9月8日に岡山大学で開催された,「流れのふしぎ科学教室」に参加しました.日本機械学会2013年度年次大会の市民フォーラムということで,自分のような学生以外にも,小学生,保護者,企業関係者などたくさんの方々が参加されていました.そして,講師が神奈川工科大学教授の石綿良三先生であり,私は日本機械学会流体工学部門HPの「楽しい流れの実験教室」で石綿先生の実験を何度も見ていたため,非常に楽しみにしておりました.
まず,前半の「楽しい流れの実験教室」では小学生と保護者を対象に,実験を交えながら流体力学を体験する,ということで数々の実験が行われました.写真1はその一例の風景です.いずれの実験も子供達だけでなく大人の反応も良く,私も流れの不思議の魅力に惹きつけられました.特に印象に残ったのは,マグナス効果を利用したマグナスパイプの実験です.市販のキットでなくとも,私達の身の回りのものを利用して,簡単な構造で流れの不思議を体験できるということを学びました.
写真1 楽しい流れの実験教室
続いて「教員・科学ボランティアのための研修会」では,流体力学の様々な現象について実験と座学を通して学びました(写真2).学校の講義で流体力学の様々な定理を勉強しましたが,実験を見てみると,どんな定理が実験に利用されているかすぐに分からず,勉強不足を痛感しました.その後,石綿先生による原理の説明を聞いて,そのような定理が使われていたのかと驚きました.私は学校で小・中学生を対象とする科学教室の手伝いをしており,今回の経験を今後の科学教室に活かして,今まで以上に興味を持ってもらえるような良いものにしたいと思いました.
最後となりましたが,今回の機会を与えてくださった日本機械学会の関係者の皆様,ならびに神奈川工科大学教授の石綿良三先生に深く感謝いたします.
写真2 教員・科学ボランティアのための研修会