流れ 2020年3月号 目次
― 特集テーマ:流体工学部門講演会 3月号 ―
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新しい飲み物
濱田 健吾
明星大学
1.はじめに
私たちは2019年11月7日愛知県豊橋市で開催された第17回流れの夢コンテストに「MEISEI INDUSTRIES」というチーム名で参加した。「MEISEI INDUSTRIES」は明星大学総合理工学部機械工学科3年生の6名で構成されたチームである。
2.コンセプト
今回の流れの夢コンテストで与えられたテーマとして「流れの感触を表現しよう」というテーマだったので私たちは掴める水を作成した。
3.私たちの作品について
掴める水を作成するにあたって使用した物は水とアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムである。アルギン酸ナトリウムがカルシウムイオンと反応すると膜が作られるのを利用し液体を閉じ込め、掴めるようにした。掴める水は飲むことが可能なので、掴める水を作成する事によってペットボトルを使わずに水分補給ができ、地球温暖化対策に有効であると、私たちは考えている。作業工程はペットボトルに水200ml入れその中にアルギン酸ナトリウムを入れペットボトルを振る。次にアルミボウルの中に水800mlを入れ乳酸カルシウムを入れて混ぜる。その後アルギン酸ナトリウムと水が混ざった水をお玉に入れ、乳酸カルシウムと水が混ざった水の中に入れる。少し時間を置くと膜が作られ、掴める水の完成である。水に入れるアルギン酸ナトリウムや乳酸カルシウムの量を変えていくと手触りなどが変わるという事がわかった。
図1 作業工程
図2 掴める水
また、自分達は水以外の飲料水でも掴める水が作成できるか実験してみた。その結果、炭酸飲料、お茶、レモンティー、アップルティー、コーンポタージュ、トマトジュース、スポーツドリンクなどの飲料水が掴める水として作成出来た。
図3 水以外の掴める水
4.まとめ
掴める水を作成するにあたって様々な飲料水で実験をし、失敗を繰り返しながら作品完成に至った。掴める水が今後ペットボトル削減と地球温暖化対策に繋がるのではないかと私たちは考えている。
5.最後に
今回第17回流れの夢コンテストに参加にあたって日ごろからお世話になってる熊谷先生と一緒になって協力してくれた同じ研究室の仲間たちに改めて感謝したいと思います。また、このような貴重な体験をさせてくださった日本機械学会にこの場をお借りして深くお礼申し上げます。