流れ 2016年11月号 目次
― 特集テーマ:2016年度年次大会 ―
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ワークショップ「複雑流体の新展開」について
山本 剛宏(大阪電気通信大学),鳴海 敬倫(新潟大学),蝶野 成臣(高知工科大学)
2016年度年次大会(2016年9月11日~14日,九州大学)において,流体工学部門の企画としてワークショップ「複雑流体の新展開」を開催しました.複雑流体とは,構成分子よりも遙かに大きなサイズの高次構造が内部に存在し,外場を含む周囲環境や流体自体の流動状態によってその構造が変化する流体です.具体的には高分子流体,サスペンション,エマルション,界面活性剤溶液,フォーム,液晶,MR/ER 流体,生体液などが挙げられます.複雑流体の流動は文字通り複雑であり,その解明には多数の研究者による自身の研究の研鑽と研究者間の協働が必要です.そこで研究者同士が情報を共有できる場を提供する目的で,2006年4月に流体工学部門に「複雑流体研究会」を設立しました.
本ワークショップでは,主査の鳴海敬倫による「複雑流体研究の紹介」を皮切りに,複雑流体関連の最新の研究をご紹介いただきました.山本剛宏による「複雑流体としての生物系粒子分散系」の講演に引き続き,首都大学東京の水沼博先生からは「機械工学からみた食品の咀嚼と嚥下」について,東京工業大学の堀内潔先生からは「非アファイン性を考慮した高分子添加溶液におけるエネルギー伝達と抵抗低減」についてご講演をいただきました.堀内先生には,さらにご講演の要旨をニュースレターの記事としてご執筆いただきました.改めて,講師の皆様に厚くお礼申し上げます.
なお,複雑流体研究会にはどなたでも入会できます.ニュースレター読者の皆様で複雑流体の流動に興味関心をお持ちの方は,是非,ご入会下さい.
鳴海敬倫(新潟大学) | 山本剛宏(大阪電気通信大学) |
水沼博先生(首都大学東京) | 堀内潔先生(東京工業大学) |