流れ 2016年11月号 目次
― 特集テーマ:2016年度年次大会 ―
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EFDワークショップ -光学的流体計測手法- について
渕脇正樹(九州工業大学),飯尾昭一郎(信州大学),稲澤歩(首都大学東京),菊地聡(岐阜大学)
2016年度の機械学会年次大会(九州大学)において,「EFDワークショップ -光学的流体計測手法-」を開催致しました.EFD(Experimental Fluid Dynamics,実験流体力学)ワークショップでは,若手研究者や学生に対して,流れの諸現象を実験的に評価する技術を紹介・伝承する取り組みを行っています.本ワークショップは,1992年3月の第1回から数えて今回で42回目 の開催となりました.この場をお借りしまして,これまでお力添えを賜りました講師の皆様に厚くお礼申し上げます.
今回は,近年,急速に発達してきた流れ場の定量的可視化計測技術を支えるカメラおよび光学機器に焦点を当て,名古屋工業大学の石野洋二郎先生に「多レンズ多方向光学系の設計および瞬間CT法による非定常流体現象の三次元計測」,新潟大学の藤澤延行先生に「配管減肉に関わる物質移動現象の可視化と計測」,防衛大学校の山田俊輔先生に「非定常熱流動場における壁近傍の速度-熱伝達の光学的同時計測について」,西日本工業大学の荒巻森一朗先生に「可視化計測の下準備 ~流体計測の実例から~」という題目で,これまでのご経験にもとづく実験ノウハウ,さらには,今後の展望まで余すことなくご講演いただきました.会場との活発な質疑応答から今回のテーマへの関心の高さを感じました.お忙しい中ご講演いただきました先生方をはじめ,ご参加くださいました皆様に心よりお礼申し上げます.
今後も,EFDワークショップでは,EFDに関する知識や技術について基礎から応用まで幅広く取り上げ,情報交換や議論の場を設けることで,EFD技術を継承し,さらに発展させることを目指します.そのため,EFDに携わる方だけでなく,EFDを始めようとしている方や日頃はCFD(Computational Fluid Dynamics)に取り組まれている方などにも積極的にご参加頂き,ワークショップを盛り上げていければと考えています.本ワークショップで取り上げてもらいたい実験技術等がありましたら,お気軽に世話人までご連絡いただければ幸いです.皆様のご参加をお待ちしています.